norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

じんちょうげ

昭和60年頃、夕方になって国文学者のF先生と帰宅中に、フワァ~とよい匂いが鼻をくすぐる。 私「先生・・・いい匂いがしますね・・・沈丁花・・・」 F「『春されば まず三枝(さきくさ)の 幸(さき)くあらば 後にも逢わむ な恋そ我妹』」 私「え?」 F「…

英雄

昭和54年頃、Yの家に遊びに行くと、Yが部屋でFMラジオから流れるクラッシック音楽を聴いている。 私「おい、なんだまたクラッシックかよ」 Y「おぅ、のりも。また油売りに来たのか?」 私「もぉ、何言ってんだよ。寂しいだろと思って相手しに来てやったん…

義経八艘飛び

♯ 潮のながれが急なため、いったんエンジンを止めて再度出発いたします・・・ もうしばらくお待ちください・・・ スピーカーから高速艇の乗客に対して、案内があった。 船の窓からは川の濁流かと思われるほどのうねりが見えた。 やがて、エンジンがウンウン…

埋れ木

昭和54年頃、大学の地下食堂でハチヤ君と話していた。 私「ちょっとあったかくなったと思ったら、また寒くなるなぁ・・・」 ハ「そうですよね。ところでね、 今日が『桜田門外の変』が起こった日だってこと知ってます?」 私「え?あの井伊直弼が江戸城外…

一粒万倍日

♬ もう 終わりだね 君が小さくみえる・・・ さよなら さよなら さよなら もうすぐ外は白い冬 愛したのは君だけ そのままの君だけ・・・♪ (『さよなら』オフコース 作詞・作曲:小田和正) 昭和55年ごろの春、大学のコピー室へゆくと、後輩のハチヤ君が鼻…

北窓

♬ 北の街ではもう 悲しみを暖炉で 燃やし始めてるらしい・・・ ・・・の春は 何もない春です・・・・♪ (『襟裳岬』作詞:岡本おさみ 作曲:吉田拓郎) 昭和53年のわが大学の大部屋研究室で。 A「おーい、ぼたもち買ってきたから、みんなで食べようぜ」 B…

ランナウェイ

♬ ランナウェイ(ランナウェイ) とてもすきさ(とてもすきさ) 連れて(ウー) 行ってあげるよ(ワウワウワウ) 二人だけの遠い世界へ お前を抱いてランナウェイ・・・・♪ (作詞:湯川れい子 作曲:井上忠雄) 昭和56年3月Yの部屋で、ラジオから低音の…

甘雨

昭和54年ごろのこと。東洋法制史専攻のハチヤ君と大学の地下食堂で。 私「うん・・・せっかく桜が咲いているのに、雨がふってるよ」 ハ「まぁ・・・春雨ですからねぇ・・・ そんなに強く降ってないし、これくらいならいいじゃないですか」 私「でもなぁ・…

イエスタデーワンスモア

♬ When I was young I’d listen to the radio Waitin’ for my favorite song When they played I’d sing along,it made me smile・・・・ Every sha-la-la-la Every wo-o-wo,still shine・・・・・・・・・ It can really make cry, just like before It’s y…

冬の雨?

♬ 雨音に気づいて 遅く起きた朝は まだベッドの中で 半分ねむりたい・・・・ 過ぎてゆくきのうを 物語にかえる・・・♪ (『12月の雨』作詞・作曲 荒井由実) 3月のある日、大学の地下食堂でハチヤ君と昼ごはんをとっていた。 ハ「今朝は雨がふってました…

ばら寿司とちらし寿司

昭和53年のこと。Yの部屋で話しをしていた。 Y「おい、のりも。昼めし食ってきたのか?」 私「ああ、済ませたよ。きのうの『ばら寿司』が残ってたからさ」 Y「お、ばら寿司かぁ・・・いいなぁ」 私「はは・・・春だもんなぁ。おふくろにしたら簡単でいいん…

十六日団子

ある大学の研究室で国文学者のU先生とお茶を飲みながら。 U「ああぁ・・・今日も一日おわりですねぇ・・・」 私「お疲れ様でした。先生はそろそろ畑仕事を始められるんですか?」 U「いやぁ・・・それより、君の言ったことで思いだしました。 今日はじゅうろ…

春雷

昭和60年ころ、ある大学の研究室で国文学者のU先生と雑談していたとき、 遠くで雷が鳴った。U先生がにこっと笑って、 U「 『春雷の大轟のただ一度』 」 私「え?」 U「知らない?星野立子さんの俳句。僕ね、好きなんですよこの句。 春の雷をぴったりと言い…

春と円周率

♬ 春の小川は さらさらいくよ 岸のすみれやれんげの花に すがたやさしく 色うつくしく 咲けよ咲けよと ささやきながら・・・♪ (『春の小川』作詞:高野辰之 作曲:岡野貞一) Yの部屋にいると、ラジオからこの曲が流れて来た。 Y「おぉぉ・・・この時期の定…

お水取り

昭和54年ごろのこと。大学地下食堂でハチヤ君との話し。 ハ「あったかくなってきましたね。のりもさん。 『お水取りが終わるとあったかくなる』 っていうのは本当ですねぇ」 私「ああ・・・おふくろがよく言ってるよ。 そういやぁ、昨日のテレビで松明の行…

桃と桜

ある大学の講師控室で国文学者のF先生と話していた。 ハチヤ君との桃色吐息バナシをしていたときのこと。 F「ははは・・・春のこぼれ花はよかったなぁ。ロマンチストですねぇ」 私「そうなんでしょうねぇ」 F「ところで、のりも君。和歌では梅と桃と桜ってど…

桃色吐息

♬ 咲かせて 咲かせて 桃色吐息 あなたに抱かれて こぼれる華になる 海の色に染まる ギリシャのワイン・・・ 咲かせて 咲かせて 桃色吐息 きれいといわれる 時は短かすぎて・・・・・♪ (『桃色吐息』歌:高橋真梨子 作詞:康珍化 作曲:佐藤隆) 昭和60年…

狐の嫁入り

昭和53年頃の春、レポート作成のため、大学へ。 大学の坂道を同学年で刑事法専攻のOと登っていると、糸のような雨が降って来た。 私「やれやれ、陽が照ってるのに雨だよ・・・狐の嫁入りだなぁ・・・」 O「ははは、古くさいこと言ってるよ。だけどそれ、ど…

桜とは・・・

昭和54年ごろ、大学の地下食堂で東洋法制史専攻のハチヤ君と。 ハ「あったかくなってきましたね、のりもさん」 私「そうだよなぁ・・・そろそろ桜が赤く咲きはじめるかなぁ・・・」 ハ「まだちょっと早いでしょ。それで思い出しましたけど、さくらってなぜ…

はちみつ

♬ 紅茶のおいしい喫茶店 白いお皿にグッバイ...バイ...バイ そしてカップにハローの文字が お茶を飲むたび行ったり来たり・・・・ わたしの心をくるくるまわす・・・・・♪ (『ハロー・グッバイ』歌:柏原芳恵 作曲:喜多條忠 作曲:小泉まさみ) 昭和…

制服の胸のボタンを・・・・・

♬ 制服の胸のボタンを 下級生たちにねだられ 頭かきながら 逃げるのね・・・・ ああ卒業式で泣かないと 冷たい人といわれそう・・・ 涙はもっととっておきたいの・・・・♪ (『卒業』歌:斉藤由貴 作詞:松本隆 作曲:筒美京平) 昭和57年の春、大学の地下…

おれ帰る?

昭和54年ごろ、大学が春休みに入ったが、研究室にはレポート提出などで、多くの仲間たちが集まってきていた。昼時となり、地下食堂でのはなし。 A「ああ・・・レポート提出がおわったよぉ・・・明日から休みだぁ」 B「ほっとするよなぁ。今日は3月6日だ…

スチワーデス

♬ ああ 果てなく広がる世界に たったひとつの 輝いた夢・・・・ 聞こえるは Music 心の叫び 愛を求めて Fly away・・・・ 強く抱きしめて・・・・♪ (『米映画「Flashdance... What a Feeling」の日本語バージョンホワット・ア・フィーリング ~フラッシュダ…

更科そば

昭和53年頃のこと。大学地下食堂で東洋法制史専攻のハチヤ君との話し。 ハ「のりもさん、今日は更科そばの日だって知ってます?」 私「え?更科そばって、あの白いそばのこと?」 ハ「そうですよ。あのそば、なんで更科っていうか知ってます?」 私「そり…

桃の花

昭和60年ごろ、ある大学の研究室で国文学者のF先生と久しぶりに出会った。 私「先生、おはようございます」 F「あぁ、のりも君。少しあったかくなってきましたね。元気ですか?」 私「はい、有難うございます。畑の方はいかがですか?」 F「まぁ・・ぼちぼ…

♬ 花は流れてどこまで行くの 人も流れてどこまで行くの ・・・・ 泣きなさい 笑いなさい いつの日か いつの日か 花をさかそうよ・・・ (『花 ~すべての人の心に花を~』作詞・作曲 喜納昌吉) 昭和60年ごろ、大学の地下食堂でハチヤ君と。 私「やっと、…

♬ 雪解け間近の北の空に向かい 過ぎ去りし日々の夢を叫ぶ時 帰らぬ人達あつい胸を・・・・・・・・ひとり旅に出る ああ・・・日本のどこかに 私を待ってる人がいる・・・♪ (『いい日旅だち』作詞・作曲 谷村新司) 昭和57年3月1日に国鉄が青春のびのび…

しゅうとう

昭和55年の大学地下食堂で、後輩のハチヤ君と。 私「もう、2月も終わりだなぁ」 ハ「そうですね。しゅうとう ですねぇ・・・」 私「え?しゅうとう?」 ハ「そう、冬の終わりで『しゅうとう』」 私「そんな言い方ってあるの?」 ハ「ありません」 私「なん…

春よこい

♬ 春よ来い 早く来い 歩きはじめたミイちゃんが 赤い鼻緒の じょじょはいて おんもへ出たいと 待っている ♪ (『春よ来い』作詞:相馬御風 作曲:弘田龍太郎) 昭和59年頃、ある大学の講師控室に、国文学専攻のF先生が戻ってきた。 F「うぅぅ~~~寒い寒…

ノアの箱舟

昭和54年ごろのこと。研究室でしゃれ者のOとたわいない話しをしていた。 O「ところでさ、今日はノアが箱舟から出てきた日なんだぜ。知ってる?」 私「え?ノアってあの・・・聖書にでてくるやつか?」 O「そうだよ」 私「なんでまたそんなことを言うんだ?…