2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧
昭和55年の大学地下食堂で、後輩のハチヤ君と。 私「もう、2月も終わりだなぁ」 ハ「そうですね。しゅうとう ですねぇ・・・」 私「え?しゅうとう?」 ハ「そう、冬の終わりで『しゅうとう』」 私「そんな言い方ってあるの?」 ハ「ありません」 私「なん…
♬ 春よ来い 早く来い 歩きはじめたミイちゃんが 赤い鼻緒の じょじょはいて おんもへ出たいと 待っている ♪ (『春よ来い』作詞:相馬御風 作曲:弘田龍太郎) 昭和59年頃、ある大学の講師控室に、国文学専攻のF先生が戻ってきた。 F「うぅぅ~~~寒い寒…
昭和54年ごろのこと。研究室でしゃれ者のOとたわいない話しをしていた。 O「ところでさ、今日はノアが箱舟から出てきた日なんだぜ。知ってる?」 私「え?ノアってあの・・・聖書にでてくるやつか?」 O「そうだよ」 私「なんでまたそんなことを言うんだ?…
昭和54年のころ。大学の地下食堂で後輩のハチヤ君との話し。 ハ「のりもさん、今日は咸臨丸がアメリカへ向けて出発した日なんですよ」 私「咸臨丸?あの勝海舟が乗ってアメリカへ行ったってやつ?」 ハ「そうですよ。朝刊に出てたんで、まちがいないですよ…
大学の研究室で仲間たちと話していた。 A「この前、俺さぁルノワールへ行ってきたんだ」 B「え?めずらしいなぁ・・・展覧会なんて秋に開かれるのが普通なのに、冬にか?」 A「ああ・・・ちょっと濃い目だけど、おいしいコーヒーだったぜ」 C「ばか、それは…
冬のある日、Yの家へ出向く。 私「おーい、居るかぁ。いい天気だぜ、散歩にでも行かないかぁ?」 Y「おお、のりも。ちょっと待ってくれ。今、テレビで富士山の特集してんだよ。見ろよ、勇壮できれいだぜ。特に冬の富士のシーンだからさ」 私「うん?どれどれ…
昭和60年頃、ある大学の講師控室で、国文学専攻のF先生と食べ物の話しとなった。 F「ところでのりも君、節分には鰯を食べましたか?」 私「え?いわし・・・ですか?僕・・・あれ・・・好きじゃないんで・・」 F「あれまぁ・・・おいしいのに・・まぁ鬼と…
昭和56年ごろ、大学での学生仲間たちとの話し。 A「なぁ、この頃『なめ猫』がはやってるだろ?」 B「『なめ猫』っていろんな猫が暴走族の恰好をして、『なめんなよ』とか言ってるやつか?」 A「そうだよ。うちの家でも、高校生の妹なんかが、かわいい~~…
♬ すみれの花咲くころ はじめて君を知りぬ 君を想いひごと夜ごと 悩みしあの頃・・・・ すみれの花咲くころ・・・・♪ (『すみれの花咲くころ』作詞:Fritz Rotter・白井鐵造 作曲:Franz Doelle) 昭和55年頃の夕、Yの部屋で宝塚歌劇が放映されているテレ…
♬ くもり硝子のむこうは風の街 問わず語りの心がせつないね 枯れ葉ひとつの重さもない命・・・・ そうね誕生石ならルビーなの そんな言葉が頭にうずまくよ・・・・ あなたを失ってから・・・♪ (『ルビーの指輪』作詞:松本隆 作曲:寺尾聰) 昭和57年ごろ…
昭和60年ごろ、ある大学の講師控室で、国文学者のF先生と話していた。 F「そろそろ、雨水ですねぇ」 私「先生、二十四節気の雨水のことをおっしゃってるんですか?」 F「あれ?そんなこと知ってるんですね?見直しましたよ」 私「はは・・・天気予報でそん…
昭和53年ごろ、大学の地下食堂でハチヤ君と。 ハ「のりもさん、今日は秦の始皇帝が生まれた日なんですよ」 私「始皇帝?へえぇぇ~~。さすが中国史専攻だね」 ハ「中国史じゃありません!東洋法制史です。法学の一部なんだからもぉ・・・」 私「はは・・…
昭和53年のこと。大学研究室でOと話していた。 O「今日は森鴎外の誕生日なんだって。知ってる?」 私「うん?よく知ってるな?」 O「あぁ・・・新聞で見たからさ。おれ鷗外好きなんだよなぁ」 私「え?そうなのか?」 O「ちょっと、かっこいいじゃないか。…
昭和53年の夜。Yの部屋でテレビニュースを見ていた。 たくさんの男たちが、はだかで、お守りのようなものを争って奪い合っていた。男たちの回りから水が掛けられて湯気が立っている。 Y「すごいなぁ・・・真冬だぜ・・・ましてこの祭りって東北の寒いとこ…
♬ Born from an egg on a mountain top The punkiest monkey that every popped ・・・・・ Monkey magic Monkey magic ・・・・・♪ (『Monkey Magic』歌:ゴダイゴ 作詞:奈良橋陽子 作曲:タケカワユキヒデ) 昭和53年の2月、ハチヤ君たちと地下食堂で…
♬ 忘れられないの あの人が好きよ 青いシャツ着てさ 海をみてたわ・・・・ 恋は 恋は わたしの恋は 空を染めて燃えたよ・・・・ 夜明けのコーヒー 二人で飲もうと あの人が言った 恋の季節よ・・・・・ (『恋の季節』歌:ピンキーとキラーズ 作詞:岩谷時子…
♬ Edelweiss Edelweiss Every morning you greet me Smoll and white Clean and brite You look happy to meet me ・・・・Edelwess Edelweis Bless my homeland forever・・・♪ (Edelweiss 作詞:Hammerstein OcarⅡ 作曲:Rodgers Richard) 昭和60年頃…
昭和54年頃、朝にしゃれ者のOと大学の坂道を登っていた。 O「あぁ・・・マンサクが咲いているぜ。冬まっさかりだなぁ」 私「え?マンサク? 『♪ マンサクは木を切るぅ~ ヘイヘイホォ~』 (本歌『与作』歌:北島三郎 作詞・作曲:七沢公典) 」 O「ばか、…
ある大学の講師控室でF先生とお茶を飲みながら。 私「先生。あしたは『建国記念の日』ですねぇ」 F「ああ・・・そうでしたね。私が小さいころは『紀元節』っていってたいそうなお祝いをしたものですがねぇ」 私「そうですかぁ・・・まぁ神武天皇即位の日です…
大学でYとのふぐ会話を後輩で、東洋法制史専攻のハチヤ君と話していた。 ハ「ははは・・・ふぐって高いですもんねぇ。ところでノリモさん、 ふぐのことを別名『西施乳』(せいしにゅう) って言うことって知ってます?」 私「せいしにゅう?何 それ?」 ハ「…
♬ しぃんせかいの づ〇〇や でぇ~ づぼら連中 集まってぇ~ ふぐをさかなに 酒を飲む ・・・ ふぐなら ふぐなら づ〇〇やで~ ♪ (フグ屋CMソング 作者:キダタロー) 昭和53年の夜、Yの部屋にいたときこのCMが流れてきた。 Y「お、ふぐかぁ・・・今日は…
いつものように、ある大学の研究室でお茶を飲みながら、F先生と話していた。 私「先生、今日は『御事始め』でしょ。例のように、またお友達たちが集まって、飲み会ですか?」 F「あれぇ・・・御事始めなんて・・・よく知ってたねぇ?」 私「ははは・・・前に…
昭和53年2月の昼。しゃれ者のOと大学の地下食堂で昼ごはんを食べていた。 私「なぁ、お前さぁ京都の大学に行ってた頃、『鮒ずし』なんて食べたことある?」 O「え?どうして?」 私「いやさぁ。きのうテレビで明日は2月7日のフナの日ですっていって、滋…
昭和60年ごろ、ある大学の講師控室でいつものように国文学者のF先生との話し。 F「のりも君、君の名前で思いだしたよ。今日は『海苔の日』なんですよ?」 私「え?のり・・・ですか。なんでです?」 F「いやぁ・・・この時期がむかしから海苔生産の最盛期…
Yの部屋で話していて、新聞をよんでいたYが急に声を上げた。 Y「おい、今日は双子の日だってさ」 私「♬ いいえわたしわぁ・・・ふたござのおとこぉ~~~ (本歌『さそり座の女』歌美川憲一 作詞:斉藤律子 作曲:中川博之)」 Y「ばか!何いってんだよ、も…
昭和60年ごろ、ある大学の講師控室でF先生とお茶を飲みながらの話し。 F「さむいねぇ・・・今日は立春で、暦のうえでは春なのにねぇ・・・」 私「♪ 春は名のみの 風の寒さや~・・・ですね」 F「お、ロマンチストだね。早春賦かい」 私「そうなんですか?…
鬼わぁ~そとぉ 福わぁ~うちぃ~・・・・・ 昭和54年の夜、遠くから豆まきの声が聞こえていた。Yの部屋で。 Y「お、やってるやってる・・・節分の風物詩・・・」 私「お前はしないのか?」 Y「もうやったよ。台所と居間に豆を撒いといたからさ。掃除がた…
冬真っ只中の2月。 このころ、わが大学でも入学試験の真っ最中でもあった。 われわれの頃は、学生が大学の奥にある自習室ともいうべき研究室に入ることはできたので、ストーブの火を目当てに、大学に、資料あさりに来ていた。 そのとき、部屋にハチヤ君がや…
♬ 素肌に片袖 通しただけで 色とりどり 脱ぎ散らかした 床に広がる 絹の海・・・・ 私ほんのり 涙ぐむ・・・ あゝ夢一夜 一夜かぎり に咲く花のよう 匂たつ・・・・ (『夢一夜』作詞:阿木燿子 作曲:南こうせつ) 昭和58年ごろ、夕方にYの部屋で話してい…