norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

行く春や

Yの家での話し。 Y「4月も今日でおしまいだなぁ・・・」 私「ああ、そうだよなぁ」 Y「『ゆく春や鳥啼き魚の目に泪』・・・かぁ」 私「え、何それ」 Y「芭蕉だよ。知らないのか?」 私「いや、芭蕉は分かってるよ。『目に』泪じゃなくて、『目は』泪だよ」 …

春うらら

♬ みぞれまじりの 春の宵 二人こたつに くるまって・・・・ ああ ああ 春うらら ああ ああ 溶けあって・・・ (春うらら 作詞:最首としみつ・中里綴 作曲:田山雅充実) カーラジオから、この曲が流れている。あったかい、というより、暑い。 セーターを脱…

こたつ

研究室で。 A「あったかくなったなぁ」 B「ああ、もうすぐゴールデンウィークだもんなぁ」 A「おれ、きのうは炬燵で寝てしまったよ」 B「え、まだ炬燵を出してんのかよ。そのままで寝ると風邪ひくぞ、不精だなぁ、仕舞えよ」 A「だけど、ひょっとしたらまだ…

悪妻の日

大学の研究室で同期のみんなと話していた。 政治哲学専攻のS君が、 S「4月27日は『悪妻の日』だって、知ってる?」 A「悪妻って、旦那さんにきつく当たるっていうあの悪妻?」 S「そうだよ」 B「どうして?」 S「哲学者のソクラテスの妻、名前はクサンテ…

麦秋 その3

さらに話しがつづいている。 C「それでもさ、もう一度聞くけど、なんで麦秋っていう題名がついてんの?」 B「それがわかんないんだよな。たださ、麦秋は晩春の続き物だっていわれてるんだよな」 A「うんうん、それで?」 B「これは想像だけどさ。晩春は婚期…

麦秋 その2

映画麦秋のはなしが続いていた。 B「まあ、あの映画では小津の芝居好きがよくあらわれてるんだぜ」 A「どんな?」 B「たとえば、奈良の大和から親戚の大じいさん(おじいさんの兄)が主人公たちの家にやってきたとき、大和のじいさんが『歌舞伎座』で歌舞伎…

麦秋

大学研究室で。 A「ところでさ、4月の別名に麦秋っていうのがあるだろぅ」 B「ああ、そうだな」 A「あれはなんで?」 B「高校の国語問題だよ」 A「え?どういうこと?」 B「麦が刈り入れ時になって、穂がまっ黄色になるころのことを『ばくしゅう』とか『む…

杜若

映画「晩春」のはなしが続いている。 C「ところでさ、あの映画の中に出てくる『お能』シーンってあるだろぅ?あれは何?」 A「何って、『杜若』だろ」 B「え?」 A「伊勢物語に出てくる杜若だよ。中学か高校で習ったろう?在原業平が三河の国へ旅した時、杜…

晩春

大学研究室で同期たちと。 A「もう春もおわりだなぁ・・・」 B「ああ、晩春ということだよな。明日から、ゴールデンウィークがはじまるもんなぁ」 C「だけど、休みが連続じゃないから、いわば、ぼこぼこ穴があいているから大変だよ」 A「どうして?」 C「俺…

はなみずき

♬ その花の道をくる人の 明るい顔のふしぎさに くぐりぬけてみる花水木・・・ なぜかきみのことを なぜかきみのことを 考えてます ♪ (「くぐり抜けた花水木」作詞・作曲 小椋桂) 小椋桂の深いしみわたるような声が響く。 Yの家でアルバムを聞いていた。 Y…

渚のシンドバット

♬ あああ あああ あああ あああ 渚のシンドバットォー・・・・ ここかと思えば またまたあちら 浮気なひとねぇー・・・・ サァフィンボード小わきに抱え 美女から美女へ・・・♪ (歌:ピンクレディー 作詞:阿久悠 作曲:戸倉俊一) 昭和52年の春、大学院…

郵便切手の怪?

大学で有価証券の話しを友人Fと話していると、切手のはなしになった。 なぜそんな話しになったかというと、4月20日が郵政記念日で郵便制度がはじまったということからであった。 F「えっとぉ、小さい時に切手収集ってはやったろぅ?」 私「ああ、小学生の…

講義

「君がのりも君?」 先生が教室に入って来られた第一声である。 「はい、よろしくお願いします」と答えたが、教室はがらぁ~んとして、わたし一人であった。 ある程度、分かってはいたが、想像以上に厳しかった。 心の中で、えらいことになった、やっぱり俺…

春雨

4月末のある日。 雨がふっている。 そんなに大粒ではないが、傘は必要な、しとしと雨であった。 駅から研究室まで10分ほどの距離を歩いている。 学校の門の前の桜もそろそろ、散り終わり、緑色の葉っぱが多くでている。 この季節、雨が多い。はしり梅雨と…

穀雨

昭和52年4月末のはなし。 研究室で同期K平と。 はぁーくしょん・・・・・ K平「どうした、のりも。さっきから、くしゃみばっかりしてさ。風邪でもひいたのか?」 私「ううん、ちがうよ。どうも目がしょぼしょぼして、鼻がつまるんだよ」 K平「それ、風邪…

乗馬用の馬が坂道を下って来て、すれ違った。 わたしと並んで歩いていた同学年のOが唖然としている。 O「おい、大学内でう・う・・うまが歩いてるよ・・・」とわたしにいう。 私「ああ、それがどうした?」 O「それがどうしたって・・・大学構内じゃないか、…

英語好き

Uは国際私法を専攻している。 Uが国際私法を専攻したのは、とにかく英語が好きで、英語を習得するために国際私法を選んだのかとさえ思われた。 国際私法という学問は、とにかく英語ができなければ進まない学問である。 あるとき、Uと雑談をしていた。 私「な…

桜の通り抜け

大阪では、ソメイヨシノが散ってしまう頃、造幣局の通り抜けが始まり、名物となっている。 小さいころに、夕方から出かけて、おやじと見物したことを思い出す。 ここでの桜は山桜や八重桜で、珍種が多いとされる。 というのも、造幣局は旧藤堂藩での珍種の桜…

ビーナス

大学で、英語好きのUとの話し。 U「なあ、4月ってAprilだろ?」 私「うん?なんで」 U「Aprilとビーナスってギリシャ・ローマでつながってるんだぜ」 私「ビーナスってあの『美の女神』とかいうやつか?」 U「そうそう、よく覚えてるじゃないか」 私「ああ…

ガッツポーズ

われわれが大学生の頃、ガッツポーズがはやっていた。 昭和49年4月11日、ボクシングWBCライト級タイトルマッチのガッツ石松対ロドルフォ・ゴンザレスの戦いで勝利したガッツ石松が両手を上げて喜びをあらわしたことから、このポーズを差すことになり、…

花まつり

昭和54年頃、御堂筋を大阪市内に住む友人O中君とウメダからナンバに向かって歩いていた。 もうすぐ、ナンバに着くなぁと話していた時、なにやらにぎやかな音が聞こえる。 私「うん?なんの音?」 O中「ああ、今日は『花まつり』だよ。北御堂で、もよおしを…

コンピュータ

大学院学舎の資料室でありコピー室に5人余りの同期が集まって、緑色の字が流れるようにあらわれる画面を見ている。 昭和53年のこと。 キーボードを打っているのは、同期のM嬢である。タイプを打つというよりも、指が踊っている感じである。 みんなは唖然…

春宵一刻

4月の半ば、友人Yの部屋で話していた。 私「なぁ、温かくなってきて、夜でも窓を開けたままですごせるようになってきたなぁ」 Y「ああ、そばの川の桜も散り時だけどきれいだぜ。夜はぼんぼりに照らされて妙になまめかしいぞ」 そのとき、ラジオから、詩吟が…

寒の戻り?

昭和52年の4月。 大学院では、学生に勉強部屋として、数人共有の研究室が割り当てられる。 われわれ同期は地上2階、地下1階の学舎内で、10人が一緒に地下の大部屋に入ることになった。 みんな仲はよかったが、特に民法を専攻するK平とは、よく雑談を…

モダンタイムス

♪ ティララッタッタ~~~~ ティララッタッタ~~~~ ♪(前奏) ♬ セベラ ジュ サトーレ シェセニョーレ ジュ ノトレソ カフォ~レ ジュ ノットレシ カヴォーレ ジュラトゥ ラ ティ ラ トゥヴァ~~~・・・・♪(歌) ♪ ティラ ラッタッタ~~~ ♪ティラ …

青春時代

♬卒業までの半年で 答えを出すというけれど ・・・ 青春時代の真ん中は 道に迷っているばかり・・・♪ ( 作詞:阿久悠 作曲:森田公一) この曲がはやったころの4月、大学院学舎へコピーを取りにホールを横切ろうとしたとき、 「おぃ!!ひさしぶりやなぁ!…

春一番

♬ 春一番が掃除したてのサッシの窓に ほこりの渦を踊らせてます 机本箱・・・ ワンツースリー あの三叉路で ワンツースリー 軽く手を振り 私たち お別れなんですよ ♪ (作詞:阿木燿子 作曲:穂口雄右) 人気絶頂のキャンディーズが4月4日に東京後楽園球場…

卯月

♬ 卯の花の匂う垣根に ほととぎす はやも来鳴きて 忍び音もらす 夏は来ぬ ♪ (『夏は来ぬ』作詞:佐々木信綱 作曲:小山作之助) 4月卯月、この歌を思い出していた。 同期に言わせると、「まだはやいよ!ばか」と言いそうである。 卯の花は春のおわりから5…

梅と桜

大学院に入ったころ、ある先輩になにかの折に、 「『桜切るばか、梅切らぬばか』 っていうことわざがあるんだよ」と教えてもらったことがある。 調べてみると、桜の場合、枝の切り口から菌が入りやすく腐りやすいためむやみに剪定してはならず、一方梅は無駄…

入社式

テレビニュースで『まっさらな』スーツ姿の青年たちが整列している。 ある会社の入社式の風景である。 私が大学を卒業したころの4月1日は、毎回トップニュースはこうした映像であった。 卯月清明(うづきせいめい)。 4月5日の頃を清明というらしい。 二…