norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

年末の学生

ある大学からの帰り道、国文学者のF先生と話しながら駅へ向かっていた。 F「やれやれ・・・やっとあと1回で今年の講義も終了ですねぇ・・・早いなぁ・・・もぉ真っ暗ですよ・・・」 私「そうですね」 F「『冬の空 針もて彫りし 絵のように 星きらめきて 風…

煤払い

昭和60年頃の昼下がり、 東洋法制史専攻のハチヤ君が大学院学舎ロビーのソファーで、 カップコーヒーを飲みながら、新聞を読んでいた。 私「お、授業後のティタイムかい?」 ハ「あ、のりもさん。こんにちは。 いえね、つぎの講義の話しのネタになるものは…

過ぎ去りし昨日

昭和61年ころ、後輩のハチヤ君と大学の坂道を降りて、地下食堂へ向かう途中で、しぐれてきた。 私「あれ・・・めずらしい・・・雨だよ・・・」 ハ「♪ 雨音に気づいて 遅く起きたアサわ~(『12月の雨』) ってフンイキですねぇ・・・いいなぁ」 私「はは…

モナリザ盗難

♫ Mona Lisa Mona Lisa Men have neme you You so like the lady・・・・・ For that Mona Lisa strengeness in your smile・・・・・・♪ (’Mona Lisa’ Nat King Cole) Yの部屋でラジオを聴いていた。 Y「♪もぉなりさ フフフウンフ~・・・」 私「この曲、ナ…

師走の関所

ある12月の昼下がり、国文学者のF先生とお茶を飲みながら・・・ F「いやぁ・・・そろそろ押し詰まってきましたねぇ・・・ 『此のものは花の春へと急ぎ候お通しなされ年の関守』 っていう心境ですねぇ・・・」 私「え・・・?」 F「あぁ・・・知らないか。 …

12月の色

♫ 鳶色の瞳に誘惑のかげり 金木犀の咲く道を 銀色の翼の馬で駆けてくる・・・ 君のひとみは一万ボルト 地上に降りた最後の天使・・・・♪ (『君のひとみは10000ボルト』作詞:谷村新司 作曲:堀内孝雄) 昭和60年ごろ、大学地下食堂へ向かって、ハチヤ君と…

漱石忌

ある大学の昼休み、国文学者のF先生との話し。 F「のりもくん?今日は、あんたの好きな漱石が亡くなった日だってこと、 知ってますか?」 私「え?そうなんですか」 F「そうですよ。漱石忌が今日なんですよ。 漱石って、今でいう胃潰瘍だったでしょ。 ま、彼…

大雪

昭和60年頃、ある大学へ向かう道を、国文学者のF先生と歩いていると、 ちらちら白いものが舞ってきた。 F「あぁ・・・ 雪降ふれば 冬ごもりせる草も木も 春に知られぬ花ぞ咲きける(紀貫之)・・ ってとこですねぇ」 私「え・・・?」 F「古今和歌集に載っ…

赤鼻のトナカイ

♫ 真っ赤なお鼻の トナカイさんは いつもみんなのわらいもの でもその年のクリスマスの日 サンタのおじさんは いいました 暗いよみちは・・・・・♪ (『赤鼻のトナカイ』作詞:新田宣夫 作曲:MARKS JOHN D) Yの部屋で、ラジオを聴きながらでの話しは続いて…

サンタクロース

♫ いつも私の事だけずっと 思っててくれなくていいの 自分の夢にすぐムキになるの・・・・・・ 自分だけの神様・・・・・天国にあなた 一番近い島・・・・♪ (『天国にいちばん近い島』原田知世 作詞:康珍化 作詞:林哲司) 昭和60年ごろ、Yの部屋で話を…

聖バルバラ

♫ I’m dreaming of a white Christmas Just like the ones I used to know Where the treetops glisten and children listen To hear sleigh bells in the snow・・・・♪ (“White Chrismas” 作詞・作曲:ELVING BERLIN) 大学の地下食堂で、Oと話しが続いて…

譲り合い

♫ 雪の降るまちを 雪の降るまちを 想いでだけが通りすぎて行く 雪の降るまちを 遠いくにから落ちて来る この想い出をこの想い出を いつの日か包まん あたたかき幸福のほほえみ・・・♪ (『雪の降る町を』ダーク・ダックス 作詞:内村直也 作曲:中田喜直) …

白い恋人たち

♫ ゲレンデのカフェテラスで すべるあなたにくぎづけ 派手なターンでころんで 煙が舞い立つ・・・・♪ (『サーフ天国、スキー天国』作詞・作曲:松任谷由実) 昭和62年ごろ、後輩のハチヤ君と大学坂道を歩いていた。 ハ「♪ ゲレンデのカフェ フフフフン・…

茶月

昭和60年ごろ、ある大学の講師控室で国文学者のF先生とお茶を飲みながら話していた。 F「押し詰まってきましたねぇ・・・・」 私「師走ですものねぇ・・・ そろそろ学年末試験の準備もしなきゃいけないし、あわただしいですねぇ」 F「そうだ。のりも君、茶…

スタンド バイ ミー 

昭和62年ごろのこと。ラジオからDJが映画の話しをしていた・・・ ♯ さて・・・つぎにお送りする曲は新作ではありませんが、 とてもなつかしさを覚えるジャズです・・・ 今年の4月に公開された映画の主題曲にもなったものです・・・・ では お聞きください…

菊のおわり

ある大学の講師控室で国文学者のF先生とお茶を飲みながら話しをしていた。 F「あぁ・・・きょうで11月も終わりですねぇ・・・ 『残菊はまことの菊の終りかな (路通)』 ってね」 私「え?ざんぎく・・・ですか・・・」 F「そうですよ。時候のあいさつなん…

小春日和

♯2日前の寒さがやわらぎ、大陸性高気圧がゆっくり移動したため、 きのう今日と小春日和となりました・・・・ Yの部屋でラジオを聞いていた。 Y「♪ こんな小春日和の~おだやかな日は~(『秋桜』作詞・作曲:さだまさし) ってな」 私「山口百恵か・・・発…

いとおかし

♯ こよみの上では秋もおわりを迎え・・・ 今日11月28日は『いい庭』の日といわれることがあり・・・ 野分と呼ばれる風が・・・大阪では・・・ Yの部屋でラジオの天気予報を聴いていた。 Y「うん?いい庭の日かぁ・・・なるほどな・・・ あぁ・・野分って…

♬ アカシヤの花の下で あの娘が窃っと 瞼を拭いた赤いハンカチよ 怨みに濡れた目頭に それでも泪はこぼれて落ちた・・・♪ (『赤いハンカチ』石原裕次郎 作詞:萩原四朗 作曲:上原賢六) 中学からの友人Yの部屋での話し。ラジオから赤いハンカチが流れてき…

ヨシ

大学坂道を地下食堂にむかって、ハチヤ君と歩いていた。 ハ「はははは・・・とよあしはらのなかつくに・・・ですかぁ・・・ 国文学者らしくていいなぁ・・・そのF先生」 私「えらく、あきれ返えられちゃったよ」 ハ「なるほど・・・ もうその先生との国文学…

アシ

昭和60年ごろ、ある大学へ向かって、国文学者のF先生と歩いていた。 あちこちで、稲わらが焼ける煙が立っている。 F「ああ・・・田んぼが刈り取られて、稲わらがあちこちで撒かれて・・・ 秋深まったって感じですねぇ・・・」 私「え? 稲わら・・・ですか…

サンクスギビングディ

♯ アメリカでは今日、サンクスギビングディとなり・・・ 七面鳥が・・・ホワイトハウスでは・・・ 大統領が二羽の七面鳥に恩赦をあたえるという・・・・ Yの部屋でテレビから、ニュースが流れていた。 私「うん?ギビングサンクスディ・・・?」 Y「どんな耳…

新嘗祭

大学院の仲間で、地下食堂で、東洋法制史のハチヤ君や同期で労働法専攻のNや刑事法専攻のOとで11月の休日の話しで盛り上っていた。 ハ「明日の休日はどこかへお出かけですか?」 N「いやぁ・・・久しぶりの休日なんだけど、 まだレポート論文が仕上がって…

小雪

昭和60年ごろのYの部屋で。ラジオの天気予報が流れる。 ♯・・明日は二十四節気での小雪であり、この季節にふさわしい寒波が・・・ 私「あぁ・・・小雪だってよ・・・ちょっと寒くなるのかねぇ・・・」 Y「’when it snows’ っていうことかぁ・・・」 私「な…

見物

昭和60年ごろの秋。朝の大学研究室で、久しぶりに東洋法制史専攻のハチヤ君と出会った。 私「あれ・・・久しぶりだね・・・1週間ほど見かけなかったけど、どうかしたの?」 ハ「あ。おはようございます。 いえね、先週から法制史の会議があって、東京へ行…

わて ほんまに よいわんわ

♬ 今日は朝から わたしのお家は てんやわんやの大さわぎ 盆と正月一緒に来たよなてんてこまいの忙しさ・・・ 丁度となりは八百屋さん 人参に 大根に ごぼうに 蓮根・・・ わてほんまに よいわんわ・・・♪ (『買い物ブギ』笠置シズ子 作詞:村雨まさを 作曲…

きぬた

F先生と砧(きぬた)のはなしは、続いた。 F「それでね、のりも君。砧っていうのは、お能の演目にもあるんですよ」 私「のう・・・ですか・・?」 F「そう、芭蕉よりむしろこっちの方が古くって、世阿弥が作ったっていわれてるんですよ」 私「へぇぇ~~~・…

とん とん とん・・・

♯トントン トントン トントントントン トントントントン・・・・ 昭和60年ごろ、ある大学へと最寄り駅から向かう途中の道を、国文学者のF先生と歩いていた。 F「お、だいぶ出来てきましたね。あの新築の木造住宅。 大工さんの金槌で木材を張る音はリズム感…

あたらしい品物

♬ 夢に見る姿の良さと美形のBlue Jean・・・・ えり好みのラプソディー・・・ Oh Oh Miss Brand-new Day・・・割とよくあるタイプの君よ・・・・♪ (『ミス・ブランニュー・デイ』サザンオールスターズ 作詞・作曲:桑田佳祐) 昭和59年ごろ、刑事法専攻の…

ラフランス

Yとの話しは続いている。 私「ところでさ、料理の勉強の方はすすんでるのかよ?」 Y「うん?まぁな・・・いまの会社じゃぁ、まだ、調理部門の方に回ってるからさ、 実技修行っていうのがメインなんだよな」 私「へぇぇ~~~」 Y「それにな、11月って秋…