大学の研究室で同期のみんなと話していた。
政治哲学専攻のS君が、
S「4月27日は『悪妻の日』だって、知ってる?」
A「悪妻って、旦那さんにきつく当たるっていうあの悪妻?」
S「そうだよ」
B「どうして?」
S「哲学者のソクラテスの妻、名前はクサンティッペって言うんだけど、その妻が悪妻だっていうことで有名で、その関係でソクラテスが処刑された日を『悪妻の日』とするのさ」
A「へえええ~」
B「だけどまぁ、何世紀にもわたって悪妻の悪名を科せられる人って、気の毒だよなぁ」
A「ソクラテスがあまりにも有名だから、仕方ないよなぁ」
S「悪妻エピソードとして有名なのは、『ぜひ結婚しなさい。よい妻をもてば幸せになれる。悪い妻をもてば私のように哲学者になれる』ってソクラテスが言ったっていうよ」
B「ははは・・・・すげえ」
A「だけど、日本でも歴史上では北条政子、日野富子なんかが悪妻だって言われてるよなぁ」
B「うん、国語辞典には『(第三者からみて)夫の出世のためにならないと思われる妻』[新明解国語辞典(三省堂 第3判)]となってるぜ」
S「まぁ、男の方からみた一方的な言い分だっていうのが、通説ではあるがな。作家の菊池寛なんかは『悪妻は百年の不作であるという。しかし、女性にとって、悪夫は百年の飢饉である』ってさ」
A・B「・・・・・・・・」
ソクラテスの妻の顔してメロン食む(大沢玲子)