昭和54年頃、朝にしゃれ者のOと大学の坂道を登っていた。
O「あぁ・・・マンサクが咲いているぜ。冬まっさかりだなぁ」
私「え?マンサク?
『♪ マンサクは木を切るぅ~ ヘイヘイホォ~』
(本歌『与作』歌:北島三郎 作詞・作曲:七沢公典) 」
O「ばか、何いってんだよ。それは『与作』だろうが。作違いだよ」
私「はは・・・作違いはよかったな。ところでマンサクってなんだよ?」
O「あそこの黄色い花がさいてるやつだよ。
それでな、春のほかの花に先駆けて咲くから、
『まず咲く』花だっていうんで マンサクってなったんだってさ」
私「え?あれ花なのか・・・また葉っぱが引っかかってんだと思った」
O「はは・・・まぁ・・・見かけはそうだよな。
俺もおふくろが生け花に使ってて、そのときに教わるまで知らなかったよ」
私「へぇぇぇ~」
O「あ。いかん 遅刻する・・・『まず行く』か!!!」
私「・・・・・・」
まんさくや春の寒さの別れ際(籾山梓月)