norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

ことばのいらない世界?

 

  ♬ あなたの肩にそっとほほよせ 

     風にわたしの髪をとかせ 海に向かって歌ってみたい・・・

               あなたと私のことばのいらない世界・・・♪

          (『言葉のいらない世界』シモンズ 作詞・作曲 瀬尾一三

 

 ハチヤ君と、大学地下食堂で。テーブルで待っていると、うどんを持ってきながらハミングを・・・

 

ハ「♪フフフンフン フフ ウン フウン ぁなたと~わたしぃの~ ことばの~いらない~せかぁい~・・・・」

 

私「はは・・・また乙女チックな歌をうたってるなぁ・・シモンズかい。なつかしい」

 

ハ「はは・・・のりもさん、それなら、もうちょっと格調高く、ゆきましょうか。

『やまとうたは、人の種をこころとして万の‘’言の葉‘’とぞなれりける』

                       っていう文章、知ってます?」

 

私「え?なにそれ?」

 

ハ「知りませんか?古今和歌集の序文ですよ。

    紀貫之たちが編纂して、醍醐天皇に献上したっていうあの有名歌集。

            ちなみに、これを献上したのが、今日なんですけどね」

 

私「へぇぇ~~~・・・まぁ歴史好きっていうのは何でも覚えてるなぁ」

 

ハ「それでですね、この序文のなかにある『言の葉』っていう部分、

    これが『ことのは』っていういい方に、

     はじめて漢字を当てた公に残ったものじゃないかっていわれてるんですよ」

 

私「うん・・・」

 

ハ「それでね、この序文のなかに和歌の効用というか、

   良いところが上げてあってですね、

     『力をいれずして天地をうごかし』『目に見えぬ鬼神をもあはれと思はせ』  

             『男女のなかをもやはらげ』・・・

                   って書いてあってですよ・・・」

私「へぇぇ・・・」

 

ハ「ここの男女のなかをもやわらげっていうのがですね、歌によってですねぇ・・・」

 

私「・・・(止まらんなぁ・・・うどん・・・のびるよ・・・)・・・」

 

     をとめ子のやうな五月の風の肌(上村占魚)