norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

箱根の山

  ♬ 箱根の山は天下の険 函谷関も物ならず 

      万丈の山千仞の谷 前に聳え 後に支う 

        雲は山をめぐり 霧は谷をとざす 昼猶闇き 杉の並木・・・♪

              (『箱根八里』作詞:鳥居忱 作曲:瀧廉太郎)

 

 大学地下食堂へ向かう雨の石段を、東洋法制史専攻のハチヤ君と降りていた。

 

ハ「♪フフフンン ひるなおくぅらぁき~~・・・」

私「あれ?箱根のうた?どうしたの?」

 

ハ「え、いえね。きのう中学2年の甥っこと話してましてね。

    修学旅行が東京方面だって言ってたんですよね。

    箱根の方へも行くらしくって、それを思いだしちゃいましてね。

                僕も中学のときはそうでしたからね」

 

私「そうなの。じゃぁ・・・♪ 羊腸の小径わぁ~ こけぇなめらかぁ~なんてことで、 

         今日の昼は肉にするかぁ・・・」

 

ハ「すぐ食べる方へ行くんだからぁ、もぉ・・・

       この歌詞って中国故事なんかになぞらえた、格調高い意味があるんですよぉ」

 

私「うん?そうなの?」

 

ハ「ええ。たとえばね歌詞の

       『♪ 一夫関に当たるや万夫も開くなし』なんていうのは、

                    李白漢詩『蜀道難』から採ったんだっていわれてるんですからぁ」

 

私「え・・・しょくどう なん?・・・いまから行くじゃない」

ハ「またぁ・・・もぉぉぉ~~~」

 

私「・・・・(ははは)・・・・・」

 

                              箱根路の雨強くなる破れ傘(松川洋酔)