norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

六月のおわり

  ♬ 知らず知らず 歩いてきた 細く長いこの道 

      振り返れば 遥か遠く 故郷が見える 

      でこぼこ道や 曲がりくねった道・・・・ああ川の流れのように・・・♪

       (『川のながれのように』美空ひばり 作詞:秋元康 作曲:見岳章

 

 ある大学の講師控室で国文学者のF先生と話していた。

F「ああ・・・一時代がおわりましたねぇ・・・

      ひばりがちょうどこの時期にいなくなるなんてねぇ・・・」

 

私「そうですね。びっくりしましたよ。

   この前まで復活コンサートだっていって、

       真っ赤なドレスで歌ってましたもんねぇ・・・」

 

F「ええ・・・

   『桜桃を胸に六月十九日』(石川桂郎)ならぬ『桜桃を胸に六月二十四日』

                   ですねぇ・・・・」

私「え?おうとう・・・?」

 

F「太宰ですよ。太宰治が亡くなったのが19日でね。

    これを太宰忌っていうんですが、太宰は作品にもあるくらい桜桃、

           つまり、さくらんぼが好きでね」

 

私「・・・ぁぁ・・・・」

 

F「ひばりって、コンサートのとき、真っ赤なドレスを着てたでしょ。

     まさに桜桃なんですよねぇ・・・

    別名『初夏のルビー』っていわれるのが、さくらんぼでね・・・・

       あのときの姿と重なるんですよねぇ・・

                 僕には・・・」

 

私「・・・・・・・」

 

    さくらんぼ 甘酸っぱく食む 送りづゆ(のりも よしあき)