norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

船山鉄剣

 昭和53年のこと。ハチヤ君がやや興奮気味に話している。

ハ「のりもさん。今日の新聞見ました?」

私「なに?」

 

ハ「埼玉県の船山古墳で発見された鉄剣にX線を当てて調べたら、文字がはっきり出てきて、雄略天皇の治世下にあったことが分かったんですよ」

私「へぇぇぇ~~~。だけど、そんなにすごいことなの?」

 

ハ「あの、雄略天皇ですよぉ。天皇でいえば第21代の御代じゃないですか。5世紀初めだっていわれてて、それで5世紀には大和朝廷の勢力が関東北部にも及んでるってことが分かるんですよ」

私「ああ・・・・歴史マニアにはたまらんのかぁ・・・」

ハ「それにね。のりもさん向きにいえば、雄略天皇の歌ってあるじゃないですか?」

 

ハ「そうなの?」

ハ「もぉ・・・ほら。

『籠(こ)もよ み籠持ち 堀串(ふくし)もよ み堀串(ぶくし)持ち この岡に 菜摘ます子 家聞かな 名告(の)らさね そらみつ 大和の国は おしなべて 我こそ居(を)れ しきなべて 我こそ座(ま)せ 我こそば 告らめ 家をも名をも』 

                               (万葉集巻頭歌)

                             って、あったでしょ」

 

私「あぁぁ。籠を持ってるお嬢さん。どこに住んでるの、名前はなんていうの?わたしがね、大和の国すべてを治めてるんだよ。ああ、先にわたしが名乗るね。って訳すことのできるやつかぁ?」

 

ハ「なんですかぁそれ。まるで、街なかで女の娘をナンパしてるみたいじゃないですかぁ!!!」

 

ははははは・・・・・すんません・・・・ちょっと訳し方に品がなかったか・・・

 

       ここにしてあしたも秋日仄ぬくし(飯田蛇笏)