♬ うさぎ うさぎ なにみてはねる
じゅうごやおつきさま みてはねる・・・♪
(『うさぎ うさぎ』童謡)
昭和60年ごろ、大学の事務室で東洋法制史のハチヤ君が、コピーをしながら鼻歌を歌っていた。
ハ「♪う~さぎ フフフん な~に・・・はねる~~~・・・」
私「お、お月見かい?もう終わったんじゃないの?」
ハ「あ、のりもさん。おはようございます。
いえね、十五夜っておだんごを飾るでしょ。
きのうの夜、おやつにおはぎを食べたんですよね。
おいしかったものだから、つい、思いだしちゃって」
私「ははは・・・それで♪う~さぎ うさぎ・・・か・・・なるほどね。
月、もち、うさぎって落語の三題噺にでもなりそうだもんね」
ハ「ね。秋の必須アイテムでしょ。
あ、思いだした。
のりもさん、十五夜のおだんごって、いくつをどう飾り付けるか知ってます?」
私「え?数と飾り付けに規則があるの?」
ハ「もぉ・・・ありますよぉ。
十五夜なんだから、
当然、15個を三方に円錐形のかたちになるように飾るんですよ」
私「三方って・・あの杉の木かなんかでできた台・・のことだろ?」
ハ「台って・・・もぉ・・・神へのお供えをするのに使う大事な器なんですよ・・・」
私「ははは・・・」
ハ「詳しくは分かってないんですけど、
昔から、秋の豊作をお祝いして、
初秋の満月を前に神に感謝した行事だっていわれてるんですよね。
だから、
団子を9個・4個・2個と段々にして並べること になってるんですよ」
私「なんで9・4・2なの?」
ハ「経験上でしょ・・・それがいちばんきれいに盛れるからでしょうね」
私「そうかなぁ・・・
まぁ・・『串に(9・4・2)は』ならないもんね」
ハ「・・・(そんなの・・しゃれにならない・・でしょ)・・・・」
十五夜の雲のあそびてかぎりなし(後藤夜半)