コピー室で、ハチヤ君との話しが続いていた。
私「ところで、何をコピーしてんの?」
ハ「ええ、明治政治史の資料です。あ、そうだ。
明日17日は首都が東京になった日だって知ってます?」
私「え?そうなの」
ハ「ほら、このコピーのここ
『元年七月十七日 江戸ヲ東京ト称ス・・・』(江戸ヲ称シテ東京ト為スノ詔書)
って書いてあるでしょ。
ま、旧暦だから、今なら9月なんですけどね」
私「あぁ・・・ほんとだ・・・・こんな資料ってあるんだねぇ」
ハ「そうなんですよ。だけど、この頃は戊辰戦争の真っ最中で、
お公家さんなんかが遷都に反対するものだから、
遷都の詔勅は出なかったんですよね」
私「ふン ふン・・・」
ハ「詔勅の形をとらずに、
実質的に江戸を政治の中心にするってことの宣言なんでしょうね。
だから、よく言われてるように、東の京ということで、東京になったんでしょ。
だけど初めの頃は、読み方が定まってなくて、
『とうけい』とかって言うこともあったらしいですよ」
私「へぇぇ~~~・・・大阪も江戸時代は大坂って書いて、おおざかじゃない。
それも関係あるの?」
ハ「えぇ・・・東京バナシとは直接は関係ないんですけどね。
大坂の坂って、土へんに反るって書くじゃないですか。
明治政府は武士の反乱に困ってたわけでしょ。
そこで土は士(さむらい)に通じるから、
士が反乱をおこすことは縁起が悪いわけで、
土じゃなくってコザト篇に代えたんだっていう説が あるんですよね」
私「へぇぇぇ~~~・・・まぁ・・よく知ってるねぇ・・・」
ハ「えへん!」
何を得し夏ぞ朝顔いろ深し(林翔)