祭りの話しを続けながら、ハチヤ君と大学地下で、昼食をとっていた。
ハ「ところでね、のりもさん。祭りのときに、神様に供えるものを
『神饌(しんせん)』 っていうんですよ。知ってます?」
私「しんせん?・・そりゃ、秋のとれたての実りを供えるんだから、
新鮮なのに決ってるんじゃない?」
ハ「もぉ・・言うと思った・・・そのしんせんじゃなくって、
神に食べ物をそなえるっていう意味の・・・こういう字を書くんですよ」
私「はは・・・なるほどね」
ハ「ただ、日本列島って細長くて、歴史も長いでしょ。
それでね、この神饌も食べ物にはいろいろなものが供えられて、
地方によってはイノシシなんかの動物とか
いろんな野菜が供えられたりすることがあるんですよね」
私「うん・・・なるほど・・・神さまへの感謝の印だもんね」
ハ「ね、だから、一説によると、神饌には『舞』というか『踊り』が含まれる
ってされるんですよね」
私「おどり・・・あの笛や太鼓で・・・ってやつ?」
ハ「そうですよ。
ほら、天照大御神が天の岩戸にお隠れになったとき、神々が困って、
天宇受女命(あめのうずめのみこと)が岩戸の前で踊って、
難をのがれたってはなし・・・
あれが御神楽の起源だっていわれてて、
お祭りのときに各地で御神楽を舞って祝うことになったって・・・」
私「なるほど・・・だけど・・・舞って伝統的なもので・・・
たべものみたいに旬で『新鮮』じゃないんだろうになぁ・・・」
ハ「・・・(またぁ・・・バチがあたりますよ)・・・・」
太鼓打つ穂草の辻も秋祭(水原秋櫻子)