昭和55年ごろの地下食堂で、仲間たちと食事をしたあとのこと。お菓子販売のための冷蔵庫の前の張り紙を見て。
A「あ、今日からアイスクリーム販売だってさ」
B「お、チョコアイスあるかなぁ?」
C「おれはやっぱり、バニラがいいなぁ。Dはどうする?」
D「俺はいらない。まだ寒いよ」
A「みんなで買いに行こうぜ」
わいわい言いながら、冷蔵庫の中を覗き込んで、気に入ったアイスを手にテーブルへ戻ってきた。封をあけながら、棒状のアイスをほおばっている。
B「うん、飯のあとの甘い物は最高。やっぱチョコだよな」
C「こどもかよ。アイスはやっぱりシンプルにバニラだぜ」
D「あれ、Aお前ミルク金時食べてんの?それキャンディーでアイスじゃないだろ?」
A「うん・・・おれさぁ、アイスって棒状のじゃなくて、ビスケットで挟んで、サンドイッチみたいになったやつ欲しかったんだよなぁ・・・。あれ、高校のとき食堂で売ってたんで、よく食べてさ。なつかしいんだよなぁ・・・」
D「へぇぇぇ~~~」
B「あ、お前、かじりすぎだよ!!半分になったじゃないか!!」
BとCがアイスのかじっりっこをして口喧嘩している。
C「いいじゃねえか。おれのもやるから・・・ほら、かじれよ」
B「もぉぉぉ~~~、よぉっしぃ!!!」
初夏のアイスクリームに、にぎやかなことでした。
初アイス若葉の甘さもほんのりと(のりも よしあき)