♬ 唄はちゃっきり節 男は次郎長
花はたちばな 夏はたちばな 茶のかおり
「ちゃっきり ちゃっきり ちゃっきりよ
きゃぁろ が 泣くんで 雨ずらよ」・・・・・♪
(『チャキリ節』静岡県民謡 作詞:北原白秋 作曲:町田佳声)
昭和55年頃、Yの部屋で。ラジオから民謡が流れていた。
Y「おい、5月になると、この民謡が良く流れるなぁ・・・」
私「まぁ、時期としてはぴったりだもんな。新茶摘みの時期だし、
♪ 夏もち~かづくはちじゅうはちやぁ~ってな。
だけど、聞いたんだけどこの民謡、北原白秋の作詞らしいぜ」
Y「え?ほんとか?うそだろ?よし、調べてみるか・・・・
へぇぇ~ほんとだぁ~ 辞典によるとだな・・・
『昭和2年に、静岡の鉄道事業者の依頼により、北原白秋が作詞した新民謡』
だってさ」
私「な」
Y「ええっと・・・白秋は熊本生まれだろ・・・
静岡の方言なんかどうして分かったんだろ・・・ぁぁ ・・
『白秋は取材と称して、
静岡の花柳地で長期間芸者遊び』をし呆けたんだってさぁ・・・
はははは・・・いいなぁ」
私「まったく、豪快でいい時代だなぁ。現代なら即刻、契約解除だぜ」
Y「まぁ、その甲斐あって、白秋は30節にもおよぶ歌詞を完成させたっていうぜ」
私「へぇぇぇ~~~。遊びから出た作品かぁ・・・」
Y「♪ おまえが遊んでも~ 無理ずらぁぁよ~」
私「・・・・(うるせぇ)・・・・・」
かみそりのやうな風来る五月晴 (星野立子)