norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

象の日

 昭和55年頃、大学地下食堂でハチヤ君と。

ハ「ねぇ、のりもさん。従四位に任じられた白ゾウが居たのって知ってます?」

私「じゅしい?はくぞう?何それ?」

 

ハ「正確には、広南従四位白象(こうなんじゅしいはくぞう)っていうんですがね、

   徳川吉宗が象を見たいということから、

  シャム(現ベトナム)から送られてきた白ゾウなんですよ。

    長崎から江戸へ送られる途中、あまりにも人気で、

  当時の中御門天皇が見たいっておっしゃって、

       それで参内することになったんですよね」

 

私「えぇぇ・・・ほんとかぁ?」

 

ハ「嘘じゃないですよ。参内するためには、それ相応の位階が必要で、

   にわかに白ゾウに従四位の位を授けたそうですよ。

  天皇も感激して、

  『時しあれは 人の国なるけたものも けふ九重に みるがうれしさ』

             って和歌を詠われたって記録に残ってますからね。

       それが、今日なので今日が象の日なんですよ」

 

私「ふぅぅンンン・・・・でも地位をもらってもなぁ・・・」

ハ「・・・え?・・ぇぇ・・・・」

 

     人群がる動物園の小春哉(寺田寅彦