東洋法制史専攻のハチヤ君との話し。
ハ「明日はクリスマスイブですね、のりもさん」
私「ああぁぁ・・・今年ももうすぐ終わりだなぁ・・・イブかぁ。だけど、あんたの勉強からすると、クリスマスイブというんじゃなくて耶蘇生誕前夜祭っていわなきゃいけないだろぅ?」
ハ「もぉぉぉ・・・別に専攻が東洋法制史だからって、行事用語をいちいち中国語で言わなきゃならないってことはないでしょ!!!」
私「はははは・・・ところであんたは、明日何かするの?」
ハ「ええ。大学の同期たちと飲み会の予定なんですよ。大阪キタのビヤホール集合ってことになってるんです」
私「ああ・・・あそこかぁ。ところでさ、あそこにも、緑の葉っぱで輪になったやつが飾ってあるだろ? あれって何? クリスマスのときによく見かけるんだけどさぁ」
ハ「あれ~~? のりもさん知らないんですかぁ・・・ははは・・・」
私「あ・・・バカにしてるだろ」
ハ「へへへ。でわ、えへん。あれはね、
『クリスマスリース』っていう一種の魔除けなんですよ。
近代以降はクリスマスツリーと同じように一般家庭では
飾りの要素がつよくなってるんですよね。
ちょっと華やかでいいでしょ」
私「へぇぇ~~~『クリスマスリース』って言うのかぁ」
ハ「ええ、起源はローマ時代で、収穫祭の装飾に西洋ヒイラギをかざったことから、
その流れで、キリスト教が普及してからも
その習慣がとり入れられて、
今も、おもに冬でも青々としたヒイラギを丸くして作ってるんだそうですよ。
西洋ヒイラギって赤い実が成るから
緑のなかに赤い実がポイントになって、
なんともいい飾りになるんでしょうね。」
ハチヤ君がノートの紙をやぶいてコヨリをつくって小さな輪を創りはじめた。
ハ「こうして・・・こうして・・・ね、それらしくなるでしょ」
私「おおぉ、うまいもんだなぁ・・・」
ハ「ええ、近所の喫茶店のマスターが作ってたのを見て、ならったんですよ」
と、私にむかってその輪をかかげて、
「えい!!!退散!!!」
・・・・おい・・おれは 悪魔か・・・・
大阪に出て得心すクリスマス(右城暮石)