昭和53年頃、ハチヤ君と。
ハ「のりもさん、この前、秋の七草の話ししたでしょ?」
私「うん?それがどうしたの?」
ハ「山上憶良が歌った七草の和歌で、最初に出て来るのが、なぜ『萩の花』なのか分かります?」
私「え、あの時代によく見かけた花だからじゃないの?」
ハ「まぁ、それもあるんでしょうけど・・・考えたんですけど、憶良が花の色を意識して並べたんじゃないかって思うんですよ」
私「え、どういうこと?」
ハ「歌にある花の順序は萩・尾花・葛花・なでしこ・おみなえし・藤袴・アサガオ、じゃないですか?」
私「ああ、そうだったなぁ」
ハ「色でいうと、赤・白・赤紫・黄・ピンク・うす紫・紫ってことになるんですよ」
私「それがどうして色の順序になるの?」
ハ「花って女性にたとえますよね。それで、ひとが生まれてきたときには赤子。子供は純真無垢の白。成長してはじめはまだ赤ちゃんの面影のある女性になりかけの赤紫、成長して、女性となった黄・ピンク。やがて老成して紫になる」
私「考えすぎ!!!」
七種や暮れても青き空残る(水野柿葉)