昭和53年ころ、大学で仲間たちとの会話。
A「なぁ、昨日、高校時代の友達と会ってさ、スナックで飲んだんだよな」
B「うん、どうした?」
A「いやぁ、そのときさ、思ったんだけど、ウイスキーの水割りってミネラルウォーターを使うじゃないか。あれって無駄にお金を使ってるって思わないか?水道水でいいだろう?日本の水ってそれほど質が悪くないぜ」
C「『水と安全はただ』だと思ってるっていう、イザヤベンダサン調だな」
A「ただじゃないだろ。水道代は払ってるぜ」
B「そういうことじゃなくってさ。
水を飲むのに特別にお金を払って買うっていう発想が
日本人にはないってことさ。
ま、水コストとしては安上がりで済ませて当然っていう
日本人の意識を揶揄した、一種のジョークだよ」
C「 あ、それで思い出した。なぁ、この前、先輩たちと話した時、
『タイタニックジョーク』が話題になったんだよな。
知ってるか?」
A「なんだよそれ」
C「ああ。客船が難破して避難しなければならないんだけど、
避難ボートは女性と子供でいっぱいになって、
残った男性乗客は海へ飛び込まなければならないときに、
船長が各国人をどう言って説得するかっていう一種のジョークなんだよ」
B「へぇぇぇ~~~、面白そうだな。それでどうなるの?」
C「まずな、
アメリカ人には『飛び込めば あなたはヒーローに なれますよ』と言い、
イギリス人には『飛び込めば あなたは紳士に なれますよ』で、
ドイツ人には『飛び込むのが ルールです』
って言うんだってさ」
A「ははは・・・。それぞれの国民性をいわば揶揄してるのかぁ・・・で日本人は?」
C「 『 みなさん飛び込んでますよ。あなたも早く 』
って言うんだってよ」
A・B「・・・・・・・・」
愛憎の夢も現も行秋ぞ(小畑一天)