norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

お取り置き

 大学地下食堂での仲間たちとの話し。

 

A「なぁ、みんなは、お弁当のおかずやお寿司を食べる時、好きな物から食べる?それとも、最後まで、好きなものを残しておく?」

B「え?なんだよ。急に?」

 

C「俺は、好きなものを一番最初に食べるな。そうじゃないと、だれかに取られたり、おなか一杯になってからじゃ、おいしくないだろ?」

 

B「まったく、本能のまま生きるのかよ。俺は最後まで残すなぁ・・・楽しみに残しておいて、あとで、じっくり味わうんだ」

 

C「何言ってんだ、一人っ子め。そんなことは、兄弟がいないから、出来るんだぜ。盛ってある皿からおかずを取るときなんて、競争になるんだからな。わからないだろ?」

 

B「何言ってやがる、末っ子め。取り合いになったら、いつも兄姉に負けて、泣き出すくせに」

 

A「まあ、まあ、おちつけよ。あのさ、今日の31日って10月最後だろ?」

B「そうだな・・・それがどうかしたか?」

A「うん・・・ふっと思ったんだけどさ、この日って神々の『お取り置き』の日じゃないのかってさ」

 

C「『お取り置き』?どういうことだよ」

 

A「うん。この月は神無月で、神様みんなが出雲に集まってるだろ。それで、会議も終わってさ、やれやれってんで、それぞれのお国に帰るわけだ。そのとき季節のいい10月が30日でおわるのが、残念なこともあるしさ、お別れ会をしたり、おみやげを買ったり、移動の時間のための1日にしたんじゃないかってさ」

 

B「おおお、そうかもなぁ」

 

C「ふたりで、何を『お花畑』みたいなこと言ってんだよ。神の集合は古代からあるんだぜ。旧暦では30日までしかないんだよ!!」

 

A・C「・・・・・・・・」

 

     神還り好みのお寿司取り分けて(のりもよしあき)