昭和53年、少年漫画で「じゃりん子チエ」が始まった。
なにやら、不思議な漫画だなぁとは思っていたが、大阪天王寺新世界あたりのふんいきをあらわすのには、ぴったりの画像となっている。
特に、通天閣界隈をあらわす表現は絶妙である。通天閣というのは、大阪のシンボルタワーで、1912年7月3日に完成。この通天閣は二代目であった。
いわゆる、『こてこての大阪』。東京タワーのような「おしゃれさ」はない。
円錐形とずんぐり形、青空に生える朱いろと派手なネオンサインいろ、むだのない鉄骨組と のそっとした鉄筋コンクリート造り・・・・
友人たちとの話し。
A「なあ、東京タワーと通天閣とちがうよなぁ・・・なんでだろ?」
B「そりゃそうさ。地域差とその性格のちがいだよ」
A「え、なにそれ?」
A「東京は首都でそのシンボルタワーだぜ。おしゃれで当然だろ。シンボルの要素の方が強いんだから。その点、大阪は実質だからな。地域の役に立たなきゃ意味がない。徹底してんだよ」
B「しかし、なんだかなぁ・・・」
A「おまえねぇ、大阪マンガ『じゃりん子ちえ』と東京マンガ『こち亀』と同じにしちゃだめだろぅ」
B「え、どういうこと?」
A「『じゃりん子ちえ』は子供なのに酒まで飲むあばれっぷりを披露する側で、『こち亀』って、はちゃめちゃではあるけど、警官の世界を表現してんじゃないか。あの対比だよ」
B「・・・・なんだよそれ・・・わけわからん・・・」
かんばんのカレー西日の新世界(原 清水)