昭和60年頃の話し。後輩のハチヤ君と。
私「今日さぁ、専門学校の授業で、民法の質(しち)を説明しててさ、前振りに『いちろく銀行』って言ったら、学生がぽかぁんとしてるんだよなぁ・・・」
ハ「のりもさん・・・古い!!今の子に分かるわけないじゃないですか」
私「ああ・・・だんだんズレてくるなぁ・・・」
ハ「質って数字の7に通じるから1ぷらす6でいちろく、お金を借りるから銀行っていってシャレてんだってやつでしょ」
私「そうそう、ハチヤ君の世代までは分かるんだなぁ」
ハ「そんなぁ、年寄り扱いしないでくださいよぉ。そんなことでめげないで、数字に関わるおしゃれバナシしません?」
私「うん?どういうこと?」
ハ「たとえば、1から順番に。1は一番最初だから『はじめ』とよむとかですね。音と読みがちがうじゃないですか。何か気持ちよくないですか?」
私「うん、それなら一二三と書いて『ひふみ』って読むひとがいるだろ。そこから、『文章数え歌』を始めようよ」
ハ「では僕から。ひふみさんは、ひとの頼みを『一も二にもなく』引受ける」
私「しかし、『三日ぼうず』で飽きちゃった。『四の五のいわずに』働けよ」
ハ「うぅぅンンン? 働かないのは『六でなし』」
私「質屋でお金を借りるなよ」
ハ「ハチヤは、く(九)さっても、そういうことぅ(十)は、いたしません(千)!!」
なるほど・・・・しかし、十から千に飛ぶかぁ・・・・?
炎天に照らさるる蝶の光りかな(炭太祇)