♪ つめたい風の丘に咲く 光る花は ネコヤナギ・・・・
春の日をまちながら・・・
かける娘はひかりのなか どこへゆく娘 ♪
(作詞・作曲:高石ともや)
たかいしともやのバンジョーが響く。
なんともにぎやかな楽器である。しかし、なんとも悲しい。
なぜだろう?
高校生のころから、この曲は冬の一番寒い時期によく耳にしたものである。
大学生になったある冬の日。
たまり場で悪友たちと話している。
K「なあ、高石ともやとナターシャセブンの歌う『春を待つ少女』ってあるだろぅ?」
私「ああ、女性グループのシモンズも歌ってるやつか?」
K「そう」
私「それがどうした?冬から早春のフォークソングとしては名曲だと思うけどなぁ?」
K「うん、悪くはないんだけど、ねこやなぎって、花か?ちょっと変わってると思わないか?」
私「ねこやなぎって、2月の末くらいから川辺のあちこちでみられる、あの毛のようなふわふわしたやつだろ?」
K「そうそう、あれは花か?」
横から
H「K、のりもに聞いても無駄だよ」
K「なんで?」
H「だって、見ろよ、この頭。このくっそ寒いのに丸坊主にしてくる奴だぜ。ふつうの常識がないんだから。今、ねこやなぎのことなんか聞いたって分かるわけないだろぅ。ところでさ、のりも。誰に振られたんだよ?そんな頭にまでならないと、吹っ切れないのかよ」
K「そういやぁ、のりも。その頭、ねこやなぎに似てんなぁ。はははは・・・」
私「うるせぇ!!」
枯れかけのやうなる色に猫柳(右城暮石)