♬ なのはな ばたけに 入日 うすれ
みわたす 山のは かすみ 深し
春風 そよふく 空を みれば
夕月 かかりて にほひ 淡し ♪
(作詞:高野辰之 作曲:岡野貞一)
Yの部屋で、ラジオから由紀さおりの歌う曲が流れる。
Y「なつかしいなぁ、この季節にぴったりの童謡だよなぁ」
私「ああ、そう思う」
Y「ところで、この歌詞って韻を踏んでるのって知ってる?」
私「え、どんな?」
Y「ほら、ゆびを折ってかぞえてみろよ、歌詞が4・4・3・3になってるから」
私「なのはな ばたけに いりひ うすれ・・・・ほんとだ!」
Y「な。それに、第一段は『起』第二段は『承』第三段は『転』第四段は『結』とまさに四コマ漫画と同じの文章構造、もうちょっと格調高く言えば、漢詩なんかの五言絶句形式になってんだぜ。だから、調子がよくて、きもちいいだろぅ?」
私「おおぉぉ、すごいじゃあないか。なんで知ってんだ?」
Y「うん、高校のとき、音楽の先生が言ってた」
私「なんだ、受け売りかぁ…」
Y「ははは・・・・・」
昼のやうに夜の暖かかき菜種花(右城墓石)