大学にて。
「栗よりうまい十三里っていうフレーズあるだろぅ。あれどういう意味?」
「ああ、あれは江戸時代の一種のシャレだよ」
「え、どういうこと?」
「うん、なんでもさ、江戸の寛政時代に、焼きいもが売り出されたときに、ある焼きいも屋さんが、栗よりうまいことを強調するために、栗→くり→九里ということばと、それいじょうという『より』と言う意味のところを『四里』とシャレて、九里プラス四里で十三里だろ。それで『栗よりうまい十三里』と言ったんだってよ」
「はぁぁあ~、なるほど、うまい!!!」
「ああ、だけどもうひとつ説があって、当時のサツマイモの産地が川越で、江戸から十三里あったからそう言ったというものもあるな」
「うんなるほど、だけど前の方が、俺、すき」
「その前の時代の話があって、焼きいもは京都が発祥らいしぜ。そのとき京都での焼きいも屋さんは、栗ほどの甘さはありませんから、九里にはおよばないので、焼いもを八里半といって売り出したそうだよ」
「へえええぇ~。京都らしいね」
焼いも談義でした。
街並みのどこかにありぬ焼芋屋(高濱年尾)