norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

さるすべり

     ♬咲かせて 咲かせて 桃色吐息 

           あなたに 抱かれて こぼれる花になる・・・♪

             (高橋真梨子「桃色吐息」作詞:康珍化 作曲:佐藤隆

 

 昭和59年ごろ、大学でOたちと話していた。

O「なぁ、さるすべりって本当にサルが滑るって思う?」

私「え、さるすべりって、あの幹がつるつるの木のことか?」

 

O「ああ、ほらそこにピンクの花がさいてるじゃないか」

Oが研究室の窓から、庭に花が咲く樹をゆびさしていた。

 

私「あ、あれがさるすべりかぁ。俺はまた、ちがう木だと思ってたよ」

O「ああ、みんなそう言うよ。お前も、神社なんかに植わってる大きな太い幹のさるすべりを想像してたろぅ?」

 

私「そうそう。だから、あんな木なら、さるが昇ろうとすることもあるし、すべることもあると思ってたよ。ちがうのか?」

 

O「ま、単なる俗説だよ。サルがのぼっても落ちないって実験があるらしいから。それよりさ、さるすべり百日紅って書くってのは知ってるか?」

 

私「ああ、そういやぁ、そうだなぁ」

 

O「あれはさ、韓国のおとぎ話で、ある王子が若い娘を助けて、100日経ったら帰って来るから結婚しようって約束したが、帰ってみると、娘が死んでいて、そのお墓に植わった木が100日の間、紅い花を咲かせたから、百日紅って言うようになったってんだよ」

 

私「へぇぇぇ・・・・おまえにしちゃあ、めずらしく、ロマンチックなこと知ってんじゃないか。どうしたんだよ?」

 

O「めずらしくだけは、よけいだよ。はやり曲でいえば、

『さかせて さかせて 桃色の花 ひゃくにち咲いたら ここではサルスベリ~』」

 

  ・・・なんだよ、それ・・・・

 

      さるすべり夏の終りのはげしさに(山口青頓)