昭和52年の12月、Yの家で。
私「お~い、居るかぁ・・・」
Y「おぉぉ・・・・のりもぉ・・・」
私「うん?どうした、元気ないな」
Y「・・チャップリンが亡くなったってさ・・・」
私「え?あのチャップリンか?『モダンタイムス』のあの?」
Y「そうさ。ちょっとショックなんだよなぁ・・・俺・・大ファンだったから・・・今、ラジオニュースで言ってたから、間違いないと思うぜ」
私「いくつだっけ?」
Y「1889年生まれだって言ってたから・・・確か・・・88歳だろ・・・」
私「うん・・・だけど・・・わりあいと長い、いい人生だったんじゃないのかなぁ・・・つらいときもあったんだろうけどさ。これだけ世界中にいろんな影響を与えて、しかもその形を文化として残していってさ、名を残すなんて、最高じゃないか」
Y「そうかなぁ・・・」
私「あのさ、何かで読んだんだけど、チャップリンのことばにあるんだぜ。
『人生に必要なものは 勇気と想像力と ほんの少しのお金だ』 ってさ」
Y「・・・いいなぁ・・・それ・・・」
年の瀬に ステッキ持って 西茜空(のりも よしあき)