norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

四四五調

     ♬ あなたは 稲妻のように 私の心を引き裂いた・・・・・・

         You’re rollin thunder 突然すぎた・・・

        忘れないあなたが残していった 傷あとだけは・・・・♪

                (『冬の稲妻』作詞:谷村新司 作曲:堀内孝雄

 

 昭和53年11月のころの話し。

アリスの『冬の稲妻』が大学仲間で話題となった。

 

A「なぁ、冬の稲妻って、はやってきたなぁ」

B「ああ、だけど俺は好みじゃないなぁ」

C「なんで?」

 

B「あの曲の歌詞ってさ、ふられました、雷にうたれたように衝撃を受けて、傷ついてますっていうだけの内容だろ?つまんなくないか?」

 

A「だけど、それだけのことを、曲にするってのは才能だし、ひとを楽しませるってことでは大したもんだぜ?」

 

C「おれもそう思うよ。結局、エンターテインメントだもんな。楽しいとかうれしいとか、感動させればいいんだから」

 

B「まぁ、そうかもしれないけど、もうひとつ言わせてもらうとさ、あの英語の部分You’re rollin thunderってなんだよ?」

C「あなたは雷のようだってくらいの意味だろ?」

 

B「そんなのあるかよ。まったくの和製英語だろ。」

 

A「なあ・・・石頭。お前が好きな文学でさ、四四五調っての知ってるかよ?」

B「え?」

 

A「昔から、この数でことばを並べると、韻を踏んでてさ、調子がよくて気持ちいいんだよな。たとえば『生麦生米生卵』とか『あしたはあしたの風が吹く』とかさ。知らないか?」

B「あぁ、そういや・・・」

 

A「この歌詞、みてみろよ」

C「♪ あなたは いなずま のよぉにぃ~・・・・か・・・」

 

B「・・・・・・・」

 

    身ほとりの風に躓く素秋かな(八幡里洋)