norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

 狙い打ち

   ♬ ウララ ウララ ウラウラで・・・・

          この世はわたしのためにある・・・

    ・・・見ててご覧このわたし・・・そうなる値打ちがあるはずよ・・・・   

             弓をきりきり心臓めがけ ぱっと 狙い撃ち・・・♪

              (歌:山本リンダ 作詞:阿久悠 作曲:戸倉俊一)

 

 研究室でのK平との話し。

 

K平「今日さぁ、S教授の演習講義を受けてて、自分の能力に疑問を持ったよ」

私「うん?どういうこと?」

 

K平「ほら、例の大阪空港公害訴訟判決で、『受忍限度論』っていうのがあるだろ?」

私「ああ、何か『公的なことがらでの損害はある程度がまんしなけりゃならない』っていうやつか?」

 

K平「そう、あれでな、S教授と話してて、内容の読み方が足りないって言われてさ。最後になると心理学は出て来るわ、最後には哲学やラテン語まで出てくるんだよ」

私「ああ、そうなのか」

 

K平「もうそうなると、わけがわからなくてさ。S教授に説明されてもこっちに興味がないから、申し訳ないけどちんぷんかんぷんな訳だよ。まあ、才能の問題だろうがなぁ・・・」

 

私「そうがっかりするなよ。S教授はあの分野の第一人者なんだし、それでご飯を食べてんだから、かなうわけがないじゃないか」

 

K平「だけど、俺ばかり狙い撃ちのように質問が飛んでくるんだもんなぁ・・・」

私「いいじゃないか、それだけ期待されてるんだし、山本リンダの曲みたいで」

 

U「いやだ!!!それは受忍限度を超えてる!!」

 

          風薫る森の木蔭や弓の音(文波)