norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

夏のおわり

   ♬ 夏が過ぎ風あざみ わたしの心は夏もよう・・・・

        夢が覚め 夜の中・・・・

          夢はつまり想いでのあとさき・・・

                 ・・・・わたしの心は夏もよう・・・♪

               (「少年時代」作詞:井上陽水 作曲:平井夏美

 

 昭和がおわってほんの数年が経った頃である。

ある学校で経済学専攻のH先生と知り合いになった。私より年上の方である。

 

H「のりも君。この歌知ってる?」

私「ええ、陽水でしょ、声が独特ですもんねぇ・・・それに・・・彼にしたら、おとなしめのゆったりした曲ですよね」

 

H「うん・・・そうなんだろうけどさぁ・・・彼はたぶん私とほぼ同い年なんだよなぁ・・・だから心情としてはよくわかるんだけど・・・」

 

私「え?なにかおかしいところでもあるんですか?」

H「うん。あの『風あざみ』ってなんだろぅ?鬼アザミの間違いだろうか・・・それとも同じ種類の草花なのかなぁ・・・気になってさぁ・・・」

 

私「ええ・・・・・」

 

あざみの花言葉は孤独だそうです。合わせると、『孤独な風花』かもなぁ・・・

しかし、風あざみなんてものはありませんし、架空のことばでしょう。

なにやら次の時代を象徴するようなことばでもあるかのように、思われたのです

     が・・・孤独な風って・・・

 

   夏と昭和がこのとき同時におわりを告げていたかのようです・・・・

 

        人は去り時は去りゆく翌檜(ひば)晩夏 (佐藤鬼房)