研究室で話している。
A「なあ、今日は『本能寺の変』が起こった日って知ってる?」
B「うん、あの明智光秀の謀反があったってやつか?」
A「そう、あれが旧暦の6月2日」
B「それが何か問題なのか?講義で議論するとか?」
A「そんなわけじゃないけど、司馬遼太郎の本を思い出してさ」
B「よく覚えてるなぁ。ところでさ、あの光秀のキャラクターマークってさ、桔梗だろ?」
A「キャラクターマーク?何言ってんだよ、家紋だろ」
B「今でいえば、キャラクターマークじゃないか。あれってどんな意味があるんだろう?」
A「さあ・・・明智家の家紋はたしか『水色ききょう』で、桔梗っていうのは出自の岐阜でよく見られた花だっていうぜ。なんでも、明智家の主人の土岐氏から授けられたっていう説があるよ」
B「ふうぅぅん・・・花言葉はどうなの?」
A「調べてみるか・・・ええっと・・・花の色によってちがうらしいけど、普通の紫なら『永遠の愛』『気品』『誠実』っていうわりといい意味だぜ」
B「なんだか、光秀にぴったりだよなぁ」
A「なんで?」
B「永遠の愛なんて、室町幕府への思い込みが強すぎて、信長を襲うしかなかったんだろ。その意味じゃ、やっぱり、キャラクターマークだな」
A「・・・・・・」
きりきりしゃんとしてさく桔梗哉(小林一茶)