大学で悪友たちと話をしている。
A「なあ、小学生のときに東京オリンピックがあっただろ?」
B「ああ、昭和39年10月10日からだろ。覚えてるよ」
C「あの日を記念にして、体育の日が制定されたんだよなぁ」
A「ああ、それでさ。お前らは、何の競技や選手を覚えてる?」
B「おれは、最初の三宅義信選手の重量上げ金メダル!!東京オリンピックでの、はじめての金メダルだったもん。わくわくしたぜ」
C「それもそうだけど、おれは、オリンピックの後に見た『東京オリンピック』っていう映画だなぁ。あれ、学校から見にいったんだけど、感動したぜ」
B「うんうん、市川崑監督のやつだろぅ。おれも見た!!競歩の画面にショックを受けたよ。すごい迫力だったなぁ。あんなの、テレビじゃ分かんないもん」
D「おれはやっぱり、『東洋の魔女』。バレーボールの金メダルだなぁ。だいたい、ソ連に勝つなんて思わなかったもんなぁ」
A「おい、わすれちゃだめだろ。お家芸といわれた柔道。つよかったじゃないか」
B「ああ、わかるんだけどさぁ・・・最後の無差別級で、オランダのヘーシンクに負けたろぅ。あれがさぁ・・・・痛恨のきわみなんだよなぁ」
C「最終日のマラソンでも、円谷幸吉選手が、国立競技場でイギリスのヒ―トリーに追い抜かれたろぅ。くやしくてさぁ・・・・」
A「ううぅン・・・ 」
最後には、なぜ、勝てなかったことばかり思いだすのでしょうか?
しかし、会話内容は小学生のときと、同じなんだよなぁ・・・・
運動会拍手のあとの浮雲よ(八田木枯)