われわれのころ、6月末で前期授業が終了した。
これから、2カ月間の夏休みである。
悪友たちと最終講義のあとに、いつものたまり場で話をすることになる。
われわれのサークルは法律を勉強することを目的としているので、夏休みであっても、定期的に研究会という会合が開かれる。
そのため、7月、8月にまったく会わないというわけではない。
しかし、その頻度は、相当、さがるのである。
みんなで、自分たちの予定や一緒にしようとすることについて、話すことになる。
K「のりも、お前どうするの?」
わたし「うん、俺は12月までのこづかいかせぎのために、1か月全部バイト。Kは?」
K「おれは、運転免許を取りにゆくことにするわ。Mは?」
M「おれは、ニヒリステックな自宅学習」
K「そこは、ストイックに自宅学習だろうが」
M「はは」(苦笑い)
SとHも夏休みのサークル以外は自宅で静養である。
かれらは、普段から家庭教師のバイトをしているので、わざわざ、わたしのように有期アルバイトを探して、こなす必要がない。
いいよなぁ、教える能力のあるやつは、と思うのであった。
その後、わたしは、工場労働者として1日8時間の仕事をこなす1か月をすごした。
小説で言えば、蟹工船です。
しかしまあ、毎日、ご飯と風呂つきの自宅に帰れるので、そんなにつらいものではないのですが・・・
ただ、筋肉痛で「いたた いたたぁ~」・・・・
砂の匂でアルバイト集まる雲の下(中村孝史)