小中高校生が夏休みに入った。7月の終わりである。
にわかに、街中がにぎやかになる。アルバイトで電車に乗る道すがら、市場、食べ物屋、どこに行っても、こどもの姿を多く見かけるようになった。
あるとき、小学校生がはなしをしている。
「あさがおの観察どうしてる?」
「うん、花は咲くんだけど、おそくまで寝てると、しぼんじゃうんだ」
「そりゃそうよ。せっかく、花が咲くまで大きくしたのに、なんにもならないじゃない」
男の子が、同じ歳くらいの女の子に責められている。ちょっと自分を見るようでかわいそうであった。
わたしもよく、朝起きたら、花がしぼんでいることが多かったからである。
こころのなかで、おもわず、「がんばれ!!」
あさがおは、双葉の草木であるそうな。
「栴檀(せんだん)は双葉より芳し」という。
君も、あさがおという双葉からの草木を育てているんだから、大物になるかもしれないぞ!