♬ 出遭いは風のなか 恋に落ちたあの日から 気づかぬうちに・・・
泣かないで恋心よ・・・涙の河を越えて すべてを忘れたい・・・・♪
(『木枯らしに抱かれて』小泉今日子 作詞・作曲:高見沢俊彦)
昭和61年ごろ、後輩で東洋法制史専攻のハチヤ君と、大学坂道を下っていると、
鼻歌を口づさみはじめた。
ハ「♪フフフウンン~かぜのなか~ こいに・・・きづかぬふふふウン~・・・」
私「なに?その歌?」
ハ「しりませんか?キョンキョンの新曲『木枯らしに抱かれて』ですよ」
私「あ・・・新曲かぁ・・・しかし・・・それちょっと暗くない?
ハズマないなぁ・・・」
ハ「まぁ、片思いの歌だし秋ベースの曲でもありますからねぇ・・
だけどいい歌だと思いますよ。僕はすきだなぁ・・・
あ、ところでノリモさん。この木枯らしって語源って知ってます?」
私「え? 急にいわれてもなぁ・・・
寒い風が吹いて木の葉が枯れるからじゃないの?」
ハ「はは・・・だいたい正解!
もう少し詳しく言うとですね、木枯らしって吹くたびに木の葉を落として、
枯木にしてしまうほどの強い風という意味で、
『木嵐』が転じたものだっていうんですよ」
私「きあらし→こがらし・・・か・・・何か無理があるような・・・」
ハ「のりもさんがいつも言うような、ダジャレよりはましでしょ」
私「はは・・キツイなぁ・・・」
ハ「それでね、木枯らしって『凩』って書くでしょ。
あれってどういうことか分かります?」
私「え?」
ハ「あの文字は純粋の日本生まれの漢字なんですよね。
峠っていう字とおなじで、
風があちこちから吹いて葉っぱを枯らしてしまうっていう、
いわば日本生まれの象形文字なんですよ」
私「なんだぁ・・・凩って字もシャレなのか」
ハ「・・・・・・(しゃれって・・いわないでしょぉ)・・・・」
野の色と同じ色着て凩に (上崎暮潮)