昭和53年ころの話し。英語好きのUと話していた。
U「なあ、7月はジュライ(July)だろ」
私「ああ、そうだな。それがどうかしたか?」
U「いやぁ、あのジュライってのはさ、外国人の名前と関係があるのかと思ってさ」
私「なんで?」
U「文献やニュースなんかをみるとさ、外国のヒトの名前がジュリア(Juria)、とかジュリエット(Julliet)とかジュリー(Jully)とか、やたらJがつく名前が多いからさぁ。どう思う?」
私「さあなぁ・・・学部のころ、英語の先生が月の名前はギリシャ・ローマが起源で、7月は確か、ユリアス・シーザーのJuliusから来ているって言ってたと思うがなぁ」
U「ユリアス・シーザーはJなのか?YかUじゃないのか?」
私「いやぁ、ラテン語ではユリアスはJと書くはずだし、ドイツ語読みなんかでも、JとYやUがほぼ同音だぜ」
U「ええぇ~、おかしくないか。だったら、イギリス人のJuriaがドイツへ行ったらユリア、Jullietがユリエット、Jullyはユリーって呼ばれるのかよ」
私「そりゃ、そうだろ。われわれだって、女優の李香蘭を『リー・シャンラン』じゃなくて『り・こうらん』って言うじゃないか」
U「・・・・????・・・・」
半身を起す他郷の昼寝ざめ(永田耕衣)