norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

ばら その3

Yの部屋で、シューベルトの『野ばら』の話しになった。

 

Y「そういやぁ、中学生のとき、音楽でシューベルトの『野ばら』って、うたったよなぁ」

私「ああ、覚えてるよ。

 ♬ わらべは見たり 野中のバラ 清らに咲ける その色 めでぇつ ♪

                      ってやつだろ(訳詞:近藤朔風)」

 

Y「そうそれ。あの曲って高音が多いうえに歌詞が文語調だから、かなわなかったよ」

私「それはそうだけどさ、あの頃って変声期じゃないか。女子は、高音はいいけど、男は声変わりでガラガラ声になって、まるで声が出なくて困ったのを覚えてるよ」

Y「ああぁぁぁ・・・あったよなぁ。ほら、同級生のTがさ、端っこでかすれ声でうなってたよなぁ。音楽の女の先生が怒り出してさ」

 

私「あぁ、そうそう。先生がT君いいかげんにしなさい。あんたは歌わなくっていい、口だけうごかしときなさいって」

Y「うん、若い女の先生だから、中学生の声変わりなんか分かんないんだろうなぁ。Tがべそかいてたのを覚えてるよ」

 

私「うん・・・先生がばかにされてると思ったのかもなぁ・・・・」

 

  音楽の授業でのほろ苦い思い出でした・・・・

 

        山路折れ夏うぐひすの声変る(白尾澄子)