こいのぼりが、姿を消しはじめたころが立夏である。
そんなややこしいことをいわなくても、まあ簡単には「さわやかな初夏がきたぁ」くらいなものであろう。
Yの家で話していて、
私「なぁ、今日は立夏だろ」
Y「あぁ、♬『夏は来ぬ~~~』ってやつだろ。中学の音楽の先生が言ってたじゃないか」
私「お、覚えてるじゃないか」
Y「ああ、だけど、おれは季節感をあらわすのが音楽や花というより、食べ物の方が強いとおもうなぁ」
私「なんで?」
Y「だって、食べるって本能じゃないか。一番神経を刺激するんだぜ。たとえばさ、たけのこごはん、豆ごはん、さわら、鰹のたたき、筍の木の芽あえ、はまぐりの汁物、桜鯛、筍のお吸い物、ちらし寿司、イイダコ、さくらえび、イチゴミルク・・・」
・・・・どこまでつづくんだよ・・・・
一箪食一瓢飲の夏来る (高野素十)