
♫ コツコツとアスファルトに刻む足音を踏みしめるたびに
俺は俺で在り続けたいそう願った・・・・
ああ幸せのとんぼよどこへ お前はどこへ飛んでゆく・・・・・♪
(『とんぼ』作詞・作曲:長渕剛)
きらきらしていた。
新しくできたビルのなかにあるガラス張りのビヤホールで
久しぶりに 同期の Nとハチヤ君と私法専攻のA君とB君との5人で、
チューリップ型の小型ビールグラスで乾杯していた。
私「あはぁ・・・いいのかねぇ・・・
こんなまだ陽のある明るいうちからビールなんか飲んで・・・」
N「ま、たまのことだし・・・
金曜日の夜ってことで・・・良しとしようぜ・・・
うん・・うまい!」
B「夜じゃなくって・・・夕方でしょ? 早すぎますよ。フライングです」
A「そうだそうだ」
ハ「はは・・・Nさんの負け」
N「もぉ・・・・石あたまのBめ・・・
ほんとに私法専攻かよ・・・
もうちょっと融通を利かせろよ」
私「はは・・・だけど・・すごいなぁ・・・
今までのビヤホールと違ってこの種類の多さ・・・
ドイツビールとかベルギービールとか・・・
いろんなビールが飲めるぜ・・・
すごいメニューだなぁ・・・」
ハ「最近のはやりでしょうね。そうだ、今日はドイツのビールの日なんですって」
N「え?なに?それ?」
ハ「えっと、1516年の今日に
ドイツバイエルン王が『ビール純粋令』を出したんですって。
それによって、ビール製造の材料を限定したって・・・
ほら・・・このメニューの裏のチラシに書いてありますよ」
全員「へぇぇぇ~~~~・・・・・」
N「だけど・・・やっぱり・・・
みんなで飲む酒って・・・うまいなぁ・・・
♪ ぁぁぁ~しぁわせのぉ~とんぼよぉ どこぇ~・・・」
想ふこと春夕焼より美しく(富安風生)
(参照)