♪ 隠しきれない移り香が・・・
・・・肩のむこうにあなた~ やまが燃える
戻れなくてももぉいいの~ くらくら燃える火をくぐり・・・♪
「わああぁぁ・・・」と、いっせいに声が上がる。
京都の、とある大学の屋上に居る。
ハチヤ「ね、のりもさん。来てよかったでしょ」
私「うん・・・・すごいね・・・・」
京の『五山の送り火』である。
ハチヤ君の知り合いが京都の大学に通っていて、その友人の大学の建物が解放されるので、送り火を見に来ないかと誘いを受けたらしい。
わたしにも声を掛けてくれたのである。
目の前に「大」の字と舟形がみえている。
・・・感動・・・
後年、このことを思い出すと、なぜか、わたしには「天城越え」が聞こえる・・・・・
ハチヤ君がいたら、「なんですかぁ、それ・・ちがうでしょ」と言われそうである・・・・
燃え上がる送り火見つむただ黙す(安間敏子)