大晦日、31日の夕5時。
階下から母親の声がする。
「晩御飯できたよ。早く食べてしまって!いそがしいんだから・・・・」
はいはい、と私。
二階の部屋を遅ればせながら、掃除をしているところである。
親にいわせれば、もっと早くに済ませておけばいいのに、この年の瀬の押し迫ったぎりぎりまで、放っておくことはなかろうに・・・ということである。
『分かっちゃいるけど、やめられない。』 ははは・・・
「もう、出来たの?」
「うん?何が?」
「そうじ!!」
「あともうちょっと。 本を押し入れに放り込めば終わり!」
「そんなの、掃除って言わないわよ。ほんとにズボラなんだから。食べたらちゃんと、きれいにしなさいよ!」
「へいへい・・・いただきまぁす」
年越しそばとごはん、焼肉、黒豆が食卓に並んでいた。
早く食ってそうじを終えちまおぅ。
恙なく入日唱へぬ大晦日(素丸)