うなぎのはなしをしていて、つづいて郷土料理へと、はなしが進んだ。
「ところでさぁ、沖縄ではウミヘビをたべるんだろう」
「ああ、この前、テレビでウミヘビが食材になるというドキュメンタリーを流していたよ」
「あれは、海へもぐってつかまえるだけでもたいへんだろう?」
「そりゃそうさ。だけどあそこでも言ってたけど、ウミヘビ料理っていうのは、乾燥したウミヘビから『だし』を取って、イラブ―っていうスープ料理にするらしいよ。宮廷料理の流れをくむんだってさ。たんぱく補給と滋養強壮という点では、基本的にうなぎをたべるのとかわらないよなぁ」
「たんぱく補給かぁ」
「そういや、信州では、蜂の子をたべるよなぁ」
「あれも、たんぱく補給のひとつだね。採集の方法が独特で、蜂が巣にもどるのを、糸をつけて目印して、追いかけていって、蜂の子を採集するんだよな」
「そのほかの独特の食材ってなにかなぁ?」
「かえるだろぅ、あひるだろぅ、こうもり、なまず、はと、すずめ、クマの手・・・」
「おれのおやじなんか、子供の頃は、バッタを食べたっていってたぜ」
にんげんって、何でもたべるんですねぇ・・・・・・ばち当たらないかなぁ・・・・
匙なめて 童たのしも 夏氷(山口誓子)