norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

すねかじり

 ランドセルを背負って学校にかよっていた小学校2年生のとき、担任の先生が

「きみたちは、おとうさん、おかあさんのスネをかじっている『スネカジリ』なんだから、しっかり勉強しましょう。スネカジリの意味は、家にかえったら、おとうさん、おかあさんにきいてみてください。では、今日はここまで」

ということで授業が終わった。

 

 気になって、夕食のあとに、父親にきいてみると、

大笑いしながら、「そうか。先生はそうおっしゃったか。ここをお前たちがかじってるんだよ」と、自分の足を指さして、あとは何も教えてくれなかった。

 子供心に足など、かじっていないのに、ふしぎだなあと思っていた。

 

 小学校高学年、中学生になると、その意味はわかってくるのではあるが、学生運動がさかんなころは、世間で、暴れまわる学生にたいして

「親のすねかじりが、勉強もしないで!!」といった使われ方を多く聞くようになった。

 

 かんがえてみると、このスネカジリの使い方、

幼いころや未熟なころは、親が子を養育するという意味がつよく、悪いこととしての使いようではない。しかし、ほぼ一人前になる大学生あたりでは、じぶんで生活しようと思えばできるのに、親に、いつまでも頼りやがって、というニュアンスで使われることになる。

このことばの意味、社会性があるなぁ。父の日まえの思い出である。

 

 

        父の日の改めてみる脛なりけり(高澤良一)