
♫ 山が泣く 風が泣く 少し遅れて 雪が泣く
女いつ泣く灯影が揺れて・・・
ホーホー 蛍翔んで行け
怨みを忘れて翔んで行け・・・・・♪
Yの部屋で話しているとき、ラジオから演歌が流れてきた・・・
DJが・・・
♯ いま・・・マドンナ旋風が吹きはじめ・・・
山がうごきだしそうですが・・・
どいさんがはたして山をうごかすのでしょうか・・・
ではそれにちなんでこの曲・・きたのほたる・・・
を・・お送りします・・・
Y「はは・・・しゃれだぜ・・・動く前に・・やまが・・泣いてんだってさ・・・」
私「え?・・・まぁ どんな・かぜ がふくのかねぇ・・・」
Y「なんだよ・・おまえまでしゃれ言って・・どうすんだよ」
私「ははは・・・ちょっと・・いいだろぅ?・・ところで、マドンナって何語だっけ?」
Y「うん?・・しらべてみるか・・・マドンナ・・っと・・
ぁぁ・・・もともとは古いイタリア語で ma donna
っていうわたしの淑女・・
っていう意味なんだってさ。
それが女性への敬称をあらわすようになって・・
カトリックなんかだと・・
聖母マリアをさすようにもなっていったんだってさ・・
そのほかのことにも使われだしたんだろうな」
私「まぁ・・・どんな?」
Y「うるせぇ・・・おんなじ だしゃれを言うな!
ええっと・・・あちこちの国で人の名前につかわれたり・・・
憧れの女性を指すときに マドンナっていう愛称をつけたりとかさ・・・
ほら・・・漱石の坊ちゃんでも・・・
マドンナがでてくんだろぅ・・・・」
私「なるほど・・・とするとだよ・・
この歌の蛍は・・・さしずめ・・・マドンナってことになるよなぁ・・・」
Y「うん・・・?どいさんにぴったりなのが・・・
あるぞ・・・
『音もせで思いに燃ゆる蛍こそ 鳴く虫よりもあわれなりけり』(後拾遺集)
(音もたてず光っている蛍は虫が鳴いてしみじみと人の心をさそうのとちがい
いっそうのおもむきがあるなぁ)
ってさ」
と・・・また・・・DJの声で・・・
♯ さて・・・この歌の蛍・・・冬なのに・・
命ながらえる・・・のでしょうか・・ねぇ・・・
Y・私「・・・・・・・・・・」
この闇のあな柔かに蛍かな(高浜虚子)