♬ アア哀しいね 哀しいね
殺人現場に林檎が落ちていた・・・・・
男と女のもつれだよ アダムとイブが林檎を食べてから・・
・・・アア 哀しいね 哀しいね・・・・・ ♪
(『林檎殺人事件』郷ひろみ&樹木希林 作詞:阿久悠 作曲:穂口雄右)
昭和53年、中学来の友人Yの部屋で林檎をごちそうになっていた。
Y「な、甘くておいしいだろぅ?出回り始めたばっかりのフジだぜ」
私「うん、うまい。りんごが赤くなると医者が青くなるってな」
Y「ああ、りんごって栄養満点なんだってことだろ」
このとき、ラジオから ♬アア哀しいね 哀しいね・・・・と、この歌が流れてきた。
Y「まぁ、タイミングのいいこと・・・・りんごを食ってるときに、これかぁ・・・」
私「ははは。季節だもんね。ところで林檎って言う字はちょっとむつかしいだろ?なんでこの字になったのかねぇ・・・」
Y「うん?調べてみるか・・・・えええっと・・・ああ、りんごって甘いだろ。だからりんご林に鳥が集まるんだってさ。鳥って猛禽と書く禽じゃなくって、林に集まる禽だから檎になるってことだろうってさ」
私「なるほど、とすれば、われわれはりんご林に集まる人ってことになるか?」
Y「ならねぇよ」
私「なんで?」
Y「うちの苗字は林じゃないぜ」
私「・・・・・(ナットク)・・・・・」
一刀のもと香を放つ初りんご(阿波野青畝)