norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

ひな祭り

 やっと、暖かくなってきたある日。

サークルで同期の女子学生との会話。

 

「なあ、3日はひな祭りだろぅ?お前んとこではお雛様かざるのか?」

Y子「なんで?」

 

「いやぁ、俺んとこは、年の離れたアネキしかいないし、何段もの雛飾りなんて、かざられたこともないから、物心ついたときから雛段のあるひな祭りの経験がないんだ。華やかなんだろ?」

Y子「そんなの、小さい時だけよ。だいいち、ひな人形って出すだけでも面倒だし、3日過ぎて、すぐしまわなきゃならないから、大変なんだからね」

 

「なんで、すぐしまうの?」

Y子「しまわないと、結婚が遅れるっていう言い伝えがあるのよ。知らないの?ばか!!」

 

さいごには、叱られておわりました。

 

 調べてみると、ひな祭りは『桃の節句』と同じ意味に用いられ、中国の『上巳(じょうし)の節句』(3月3日)に桃が咲いていて、この時期に無病息災を祈る日として発展してきた。日本に伝わって、貴族の女の子が雛であそぶという『ひい(雛)なあそび』とむすびついたのだそうである。

 

 この人形というのは、平安時代には『ひとがた』と呼ばれ、それを川や海などに流がして、厄払いをするという風習があり、源氏物語の「須磨の巻」にも出てくる。

それがやがて、『ひとがた』が女の子の遊び道具ともなり、魂を宿すといわれて、人形は、生身の人間の運命をも肩代わりしたりするように考えられてきたようである。

 

 そうしたことが分かった後、もういちどY子の言ったことを思い出すと、

うん?法学部に来るような、あんなに現代的で合理的な考えのY子が、ひな祭りについては、わりとこどもっぽい古い迷信にとわれてんだなぁ・・・・ははは・・・・

 

    手のひらにかざって見るや市の雛(一茶)