昭和48年11月2日テレビニュースをみていると、スーパーでトイレットペーパーを争って買っている画像がながれた。
どうやら、中東で戦争が起きて、石油代金が高騰したことで、紙不足になるという、うわさが流れたことが原因であるようだ。
この時期に物価の異常な高騰が起こり、『狂乱物価』と騒がれだしたのである。
これが有名な「オイルショック」である。
その夜、近所の中学からの友人Y宅へ行ってみると、
玄関にびっしりとトイレットペーパー入りの段ボールが山積みになっていた。
わたしは、Yに
私「おい、これ・・・・ぜんぶトイレットペーパーか?・・・・」
Y「うん、知り合いの店から分けてもらったんだ。運ぶのに苦労したぞ」
私「でも・・・こんなに要るか?」
Y「必要さ。ウチは6人家族で、使う量がはんぱじゃないんだよ。今、安い時に買っておかないと破産するじゃないか」
うううぅぅぅん・・・・・・
なにかしら、おかしな日々であった。
いくさ負けて人なき城の胡蝶哉(正岡子規)