♬ 砂まじりの茅ヶ崎 人も波も消えて
夏の日の思い出は ちょいと瞳の中に消えたほどに
それにしても涙がとまらないどうしよう・・・・・・
今何時 そうねだいたいね・・・・
不思議なものね あんたを見れば 胸さわぎの腰つき・・・♪
(サザンオールスターズ「勝手にシンドバッド」作詞・作曲 桑田佳祐)
昭和54年のこと。変わった曲である、
何だこれわぁ・・・・アップテンポというか、字あまりで音曲付の『はやくちことば』のようにわたしには思えた。
この年の6月、東京でサミットが開かれていた。
厳戒態勢である。
それはまぁ、世界中の主要国の代表者が集まるのであるから、当然といえば当然ではあろう。
このときの話題の目玉は、中東のイランで革命がおこり、世界情勢と世界経済のゆくえが大きな問題となったのである。
まさに、第二次オイルショックのはじまりであった。
政治学専門のSさんと、大学で東京サミットの話しをしていると、
S「ところで、今、サザンオールスターズっていう大学生らしいグループが『勝手にシンドバッド』って歌ってるだろ?」
私「ああ、あの字あまりの曲ですか?」
S「ははは、字あまりはよかったなぁ。だけど、あの曲ってさ、このご時世にぴったりだと思わないか?」
私「どうしてですか?」
S「おれはな、どうしてもイラン革命とつながるんだよ。まず、題名にシンドバッドが付くだろ?主人公が中東そのものじゃないか」
私「ああ・・・・」
S「それで、『今、なんじ(何時)』って聞いても『そうねだいたいね』なんて、わけのわからない答え方をして、世界中をおどろかせてる。さいごには、みんなが胸騒ぎして見つめてるなんてさ」
私「・・・・・・」
荒梅雨や山家の煙這ひまはる(前田普羅)