norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

いずれ『あやめ』か『かきつばた』

 われわれが、大学に入ったころの人気女性歌手は、天地真理あべ静江小柳ルミ子であった。それぞれ、特徴があり、清純派歌手として売り出していて人気沸騰であった。

 

 悪友たちと好みの歌手のはなしをしていて、

「いずれがあやめかかきつばた」だよなぁ。

「うん。だけど、なんで『あやめ』と『かきつばた』なんだ?

『ばら』と『ゆり』じゃいけないのか?」

 

「だって、『ばら』と『ゆり』じゃあ咲く時期がちがうだろう。それに、ばらとゆりじゃあ、似てないからまちがわないし、まよわないじゃないか」

 

 「まようさ。はなやかな花がほしいときなら、ばらかゆりかどちらにしようかとおもうじゃないか!」

 

 「そういう迷い方じゃなくて、日本古来の美的な花のどれかを選ぶときに、むかしから、その例としてあげられているのが、『あやめ』と『かきつばた』だろぅ。

いえば、日本の情緒じゃないか」

 

 「うぅぅん・・・・」

 

   五月雨に沢辺の真薦水越えていずれ菖蒲と引きぞ煩ふ(源頼政太平記