♬・・・トッチン チンドンヤァ~~~・・・
ミカンのようでミカンでなぁい ダイダイのよぉ~でダイダイでなぃ
それわ何かとぉたずねたら ァ
きんかん きんかん・・・・♪
(落語『竹豊屋』より)
ラジオで落語を聴いていた。東京の名人落語家が、義太夫節をうなっていた。
うまいものだなぁと感心しながらも、そのまま眠ってしまった。
あくる日、この話を後輩のハチヤ君にすると、
ハ「はは、のりもさん。それ三遊亭圓生でしょ。
あのひとに音曲落語を演らせたら、右に出る者はいませんからね。
一時大阪に居て浄瑠璃なんかもしっかり修行したらしいですよ」
私「へえぇぇ~~そうなの。だけど、義太夫と浄瑠璃ってどうちがうんだろ?」
ハ「え?おんなじですよ・・・」
私「え?」
ハ「え・・って・・・
義太夫節って竹本義太夫っていうひとが作った浄瑠璃の歌い方なんですよ。
それが人形劇の人形浄瑠璃や歌舞伎で歌われる節回しの音曲語りなんです」
私「よく知ってんなぁ・・・」
これを古浄瑠璃っていうんですが、これが義経伝説と結びついていることで、
わくわくするから知ってるんですよ」
私「義経伝説?・・・・どういうこと?」
ハ「エヘン!まずね、語源なんですけどね、
瑠璃って青い色をした宝石をいうでしょ。
それが仏教的に清いっていう意味での浄っていう字がついて、
すなわち 清くすがすがしい宝石っていう意味が出来たんだって言うんですよね」
私「・・・ウン・・・・」
ハ「やがてね、室町時代くらいになって音曲のついた物語が出てきて・・・
たとえば・・・平家物語なんかを琵琶法師が語るじゃないですかぁ・・・
あの恋愛ものがでてきたわけですよ。
それでね、その物語の典型として義経・・・
幼いころの牛若丸が奥州藤原に逃げたときに、
静岡あたりで病気になってそのとき牛若丸を介抱したのが、
美しい浄瑠璃姫っていう話しがあるんですよね、
それで・・・牛若と浄瑠璃姫が・・・・・で・・・牛若わぁ・・・・」
私「・・・(しまった・・・昼休みがおわる)・・・・」
後の世もまた後の世もめぐりあへ 染む紫の雲の上まで(源義経)